番外編

□以外な一面
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『え、風邪?』

不「そうみたいだよ。さっき連絡あったって。」



朝練の光景を目尻に雅は目を丸くさせる
雅に報告した不二は横で準備体操をしている



『あの国光が・・・』

不「珍しいよね〜槍でも降るかな?」

『周助くん・・・・』



雅は呆れ気味に不二を見やる
不二は相変わらずニコニコしてるだけ




『でも、本当に珍しいよね・・・』

不「確かに。そういえば」

『?』

不「手塚の家って両親が共働きで居ないんじゃないかな?」

『え?』

不「お祖父さんも昼間は家にあまり居ないって言ってたし」

『・・・・・・・。』




何かを狙ってるような不二の言い方
そうとは気づかず、考え込む雅
その顔には心配と不安が入り混じってる




不「心配なら行ってみれば?」

『・・・そうするっ!!』




雅は顔をバッと上げる
そして




『竜崎先生っ!』

竜「な、なんだい?」

『私早退しますっ!』

竜「は?」

リョ「姉貴?」

竜「早退って、見る限り元気そうなんだが・・・」




竜崎先生が何か言う前に、雅は姿を消していた
唖然とする竜崎先生や部員たち
ただ不二だけはクスクスと笑っている




不「愛の力って凄いですね」

竜「不二。お前さん、何言ったんじゃ?」

不「手塚のことが心配なら行ってあげれば?って」

竜「・・・・お前さんの魂胆がわかったよ」




竜崎先生は額を押さえ、呆れたように呟く




不「まぁ、雅の看病なら明日には復帰してくるでしょうね。」




不二は何か企んでいる顔で笑みを浮かべた

それに嫌な予感を感じた竜崎先生だった










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