番外編

□Happening Day
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――それは2年になって少しした後の話



不「雅、おはよう」

『周助君!おはよう』




朝下駄箱で不二と挨拶し、自分の下駄箱を開ける。
が、そこには上履きが無かった。
代わりに何か紙が入っており、それをポケットにしまう。




『(はぁ〜またか……)』




ここ数日、物が消えたり等の嫌がらせが多発していた。
その原因は、恐らくテニス部のマネージャーになったこと。
新1年生にイケメンが多いせいか、マネ志望の人が増えたと新副部長になった手塚が言っていたのを思い出す。




不「雅?どうかした?」

『ううん、なんでもない。私用事出来たから先行っててくれる?』

不「別に構わないけど……」

『じゃ後でね!』





雅は不二と別れ、職員室にスリッパを借りに行った。





―――――



「雅ー!おはよ!」

『おはよう』

不「用事は終わった?」

『うん』

不「で、上履きどうかしたの?」

『あ、今日忘れちゃって』




雅は今日が月曜日で良かったと安堵する。
不二は腑に落ちない様子だったが、雅の様子を見て深く追及しないことに決めた。


雅は不二と会話しながら机の中の教科書を出そうとする。
刹那、指先にチクッと痛みが走る。
見てみると、そこからは血が出ている。
中をよく見てみるとカッターの刃が仕込んであった。
幸い不二は前の子と話していたため、雅の怪我には気付いていない。


雅は傷が浅いので、自分が持っている絆創膏を貼って手当する。






『(普通ここまでするかな…。)』





 
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