番外編
□青春学園
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『――ここが、青学…』
朝早く、一人の少女が校舎を見つめて呟く。
彼女は意を決して校舎に入り、職員室を目指す。
『失礼します』
竜「おお!来よったか」
『お久しぶりです竜崎先生』
竜「最後に会ったのは小4の時かねぇ?」
『はい。』
竜崎先生は凄く嬉しそうに言う。
少女も強張っていた面持ちがふっと柔らかくなった。
竜「南次郎から話は聞いてる。ゆっくり自分なりの答えを見つけるといい」
『ありがとうございます。色々ご迷惑をお掛けすると思いますが、よろしくお願いします。』
竜「ホントお前さんは南次郎と違って律儀だね」
『そう、ですか?』
竜「あぁ。入学おめでとう」
『ありがとうございます』
彼女は竜崎先生に別れを告げ、職員室を出る
そして向かう先は体育館。
校「―――では、入学の挨拶、1年1組手塚国光」
手「はい」
彼女、雅は壇上に上がった男子を見て目を見張る。
手塚国光、彼は雅が日本に来たばかりの頃に出逢った少年。
友達、と言えるのかどうか分からないが、兎に角知り合いだ。
手「今日は――――」
雅はただ手塚の入学の挨拶を黙って聞いていた。