君との軌跡Ⅱ
□第４１話「デートだ！！」
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台所に案内され、雅は手塚と共に人数分のお茶を入れていく
すると再び手塚の携帯が鳴る
『こっちはやっておくから。』
手「すまないな。――はい」
手塚に茶葉の入った缶を渡され、手際よく入れていく雅
その傍らで電話をしている手塚
またもや携帯から聞こえてくるのは乾らしき声
乾《――ということなんだが、結局のところどうだと思う？手――》ピッ
乾が言い終える前に切る手塚
その顔は呆れている
『国光？』
手「何でもない。悪戯だ。」
『また？』
手「ああ。」
『？』
それ以上話す気はないらしいので、気になりつつもお茶を運ぶ雅
手塚が先にリビングに入り、後から雅が続く
彩「あら」
『お茶入れてきました。良かったらどうぞ』
彩「まぁ、ごめんなさいね？お客さんなのに」
『いえ、自分でしたくてやったことですからお気になさらないで下さい』
テーブルにお盆を置き、お茶を渡す
そこへ手塚の祖父である国一がやってくる
祖「お茶のいい匂いがすると思って来てみたら、まさか雅さんが来てるとは」
『あ、お邪魔しています。』
祖「あぁ、ゆっくりしていなさい」
彩「このお茶、雅ちゃんが入れてくださったんですよ。お義父さんもどうです？」
祖「うむ、いただこう」
雅が緊張するなか、祖父はそっとお茶を飲む
続いて彩菜もお茶を飲む
祖「うむ、美味い。」
『！』
彩「本当、とても美味しいわ」
二人の反応に安心する雅
手塚もそれを見て微笑む
手「雅、庭に行かないか？」
『庭？』
手「ああ。鯉が居るんだ」
『わぁ！見てみたい！』
顔を明るくさせる雅
手塚は雅と共に庭に出て鯉の餌を出す
『わぁ、あ！あそこにいた！』
手「あげてみるか？」
『いいの？』
手「ああ。少しずつな」
『うん』
手塚に餌袋を渡され、少しずつ池に入れていく雅
すると再び鳴る手塚の携帯
手「はい」
手塚は電話に出るが、またもや聞こえたのは乾の声
乾《不二と連絡が付かないんだ。何か知らないか？手――》ピッ
再び呆れ顔で携帯を切る手塚
『く、国光？』
手「悪戯だ。気にするな」
『……………。』
３回もあるだろうか？
そう思いつつも深く追求しないことにする
手塚を怒らすことだけはしたくない