A M O U R -アムール-
□初めての3匹
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…さて、今日はいよいよトレーナーカードを貰いに行きます。
冷无は昨夜の間に居なくなってしまいました。
でも、テーブルに置き書きがあったから読んだら…
『
昨日はどうもありがとう御座いました。
この部屋は今日まで借りてありますので、
どうか無茶を為さらないで下さい。
by冷无』
…いや、お礼言いたいのはこっち何だけど?
冷无サン。
真面目と言うか何と言うか……
キッチリしすぎと言うか…
よく、分からない人だと改めて思った。
「…ようやくタウンマップだよ……」
えーっと、ナナカマド研究所……
…あ。あった。
…良かった。此処なら迷わず行けそう。
近くても道が複雑だったら死んでたけどね。
結構スッキリしてくれてて助かったよ、道さん。
「うわ……」
『大きいですねー!』
「うん…」
『?はいらないですか?』
「いや…入る、けど……ゆーき、ない……υ」
おい、こら!
何でこんな時にチキンハート発動するんだよ!
厄介だな、もー!
「っく……ぅ………;」
『………。』
っ………えぇーーーーーい!!
ヤケクソじゃぁぁあぁい!!!!!←またか
─── コンコンッ
ノックするのに何分掛かったし…
「はい。どちら様ですか?」
「ッ…あ、あの…トレーナーカード、を…作って頂こうと、参った者…ですが………」
何か変な事口走った気がする。
「分かりました。では、こちらにどうぞ。」
「は、はい…っ……」
色々スルーしてくれる人で助かったよ。
ってか初対面で突っ込まれたらどうしようかと思った。
「…では、此処で少々お待ち下さい。今、博士を呼んで来ますから。」
「はい…」
その人は、私に紅茶を出してから再び研究所の奥へと入って行く。
「………はぁ…」
『ははうえ、だいじょうぶですか?』
「うん…大丈夫だけど……」
何でカード作るだけでナナカマド博士を呼ぶの?
私ってそんなに怪しい?!
「…う゛ー…」
緊張で苦しいー…
謎で頭痛いー…
…あぁ…
…そういや、紅茶って鎮静作用あるんだっけ……
飲も…
…カチャッ
いー香りする。
「ぁ…おいしい。」
…何てやつだろ…
好みだな…
『…ははうえ。それなんですか?』
「ん?紅茶だよ。 …飲む?」
『はい!』
「うん、熱いから気を付けてね。」
『はいっ!』
…と言っても、カップの下に手添えてるけど。
だって心配何だもん。
…って言うか、癒される〜〜〜vV
オルローレはマジで何でこんなに可愛いの!!
『───わぁ…!』
「どう?」
『とってもおいしいですーっ!!』
「あれ、そんなに気に入った?」
『はいっ!!』
「ふふっ、じゃあオルローレ飲んで良いよ。」
そう言うと、とても嬉しそうにキャッキャッはしゃぎ始め…
紅茶が零れそうになった。
勿論無事ですがね(笑)
「───君のリオルは言葉を話すのかね?」
「ッはい?!」
いつの間にいらしたんですか!
博士ぇーーーっ!!!;
「驚かせてしまったか。すまないな。」
「い、いえ…お気に為さらず…!」
いや、いやホントにそんな事いいんですよ。
「さて、話だが……」
「ぁ、あの!私、トレーナーカードが欲しいだけ何ですけど…っ…」
「まあ、待ちなさい。君の事は、昨日の内に“冷无”と言う者から聞いている。」
「…………。」
冷无………
そう言う事、先に言って下さい………
「薫君だったな?」
「は、はい!」
「トレーナーカードはプロフィールを記入し、写真を撮ればすぐに出来る。
…だが、“冷无”と言う青年から君にポケモンを譲ってやって欲しいとの事だ。」
「えっ?!」
れ、冷无!!;;
どんだけ私の事心配してんのよ?!
貴男は驚く程に前置きがいい人ね!!;
「で、でも…っ…!」
私オルローレ居るし…っ…
「何。此処のポケモンは育てやすいと言うだけで、何も一番でなければならない訳ではない。…君の気に入ったポケモンを連れて行くと良い。」
「ぁ…ありがとうございます!ナナカマド博士!!」
おしゃーーーっ!!!
ポケモンー☆
『…はあ!ごちそうさまでした!!』
はぅ〜…vV
『ははうえ!ぼく、こうちゃすきです!!』
「そう?じゃあ今度他のも飲もうね。」
『はいっ!!』
「“母上”…?薫君。そのリオルは卵から孵したのかね?」
「あ。はい。」
…ナナカマド博士、興味深そうにオルローレを凝視します。
…オルローレ、怯えてます…;
「あ、あの…オルローレが、何か…?」
「フム。オルローレと言うのか。良い名だな。…いや、リオルがすり込みをするのは珍しいと思ってな。」
「え…そう何ですか…」
知らなかった。
「…それはまあ良いとしよう。 それで、先にポケモンを見るかね?」
「ぁ…いえ。先に写真の方を撮って頂いても宜しいですか?」
「ウム。ならば、記入も先に済ませよう。」
「はい! …あ。」
オルローレ、どうしよう…;
「オルローレ君は他のポケモン達と待機して貰ってはどうだね?」
「え…?大丈夫ですか?」
「心配はいらん。それ程攻撃的なタイプは置いておらん。」
「そうですか…じゃあ、お願いしても宜しいですか?」
『ははうえ、どこいくんですか?』
「ん?大丈夫だよ。すぐに戻って来るから。」
『………。』
うっ…;
そんな目で見ないで…っ
「本当にすぐに戻るから、それまでお外のポケモンさん達と一緒に居てくれる?」
『………はい。』
「うん。良い子だね!」
…オルローレを助手の人に預けて、私はナナカマド博士に付いて行った。