A M O U R -アムール-
□異端の私と小さなたまご
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…ねえ?パルキア君。
いくら何でもこれは酷いよ。
「…たっけぇ……」
私が今何処に居るかと言いますとですね?
「イジメだろこれ…」
たっかい木の上です。
「私が高所恐怖症と知って…っ……!?」
…ぶへっ
何か飛んで来た。紙だ。
…何か書いてある。
『 ごめん。 咄嗟で凄いトコ飛ばした。 』
パルキアか。
でも、ちゃんと謝ってくれるあたりいい子だな。この子…
えっと、次は…
『
ホントに急だから俺も良く分かってないケド
手ブラじゃ何かと大変だと思ったから
鞄にお金ちょっとと
傷薬とか入れといたから。
』
……………。
パルキア君。
君、いい子すぎっっ!!!
「パルキアーっ…!僕は今猛烈に感動してるよぉーーーっ(感涙」
木の上じゃなかったらもっと良かったけど。
見た目とか何かすっ呆けた子だと思ったけど、メチャクチャ気ぃ利く!!!
今度会う時はお礼してあげるからねっ!
…でも……
「この状況、どうしよ…」
降りられる高さじゃないんだよね。
「…やっべー…」
あ。ムックル君達だ。
「─おーい!ムックル君!ちょっと良いかなー?!」
『何だ?』
『何?あの人間。』
聞こえとるよ…
「ちょっと助けて欲しいんだけどー!」
『みんな行こう。どうせ僕らを捕まえようとしてるだけ何だ。』
…その気なし、かな
「そうじゃなくて、木から降りられないから下ろして欲しいんだけどー!?」
『ハッ!馬鹿じゃん。』
『あんな人間放って置こう!』
『あははっ!自分で登った癖に下りられない何て大馬鹿のする事だよ!』
完全に、馬鹿にしてる。
「……大…ばか………」
…バカで………
「馬鹿でっ…悪かったわねぇーーーーーーーーーーーーーーッツ!!!!!」
『!?』
『嘘!?あの人間僕らの言ってる事分かるの?!』
『ヤバイよ!彼奴可笑しい!!』
『逃げよう、逃げよう!!』
「変で………可笑しくて……悪かった、わね……っ……!」
逃げれば?逃げれば良いじゃん。
こんな奴からはさっさと逃げた方が良いよ。
………なんで…?
どうしてさ?