捧げる宝珠
□A Sweet Moment
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”チーン!!”
キッチンからオーブンの切れる音が聞こえる。
『一君、焼き上がったみたいだよ!』
漂う香ばしい香りと、甘い香り。
リビングのソファーに座る一君はゆっくりこっちへ来てくれる。
「少し離れていろ。」
熱い天板をオーブンから出してくれる。
前、これで火傷をしてから毎回一君が出すという決まりを作られてしまった。
今日は・・・シュークリーム!
見事に膨らんだシュー生地は綺麗に焼き色も付いて美味しそう♪
いつもよりちょっとだけ大きめに作ったのは、一君には内緒・・・。
焼き上がりに合せて作っておいたカスタードクリームと、一君が作ってくれた生クリームを冷めたシュー生地を2つに切って間に絞る。
粉砂糖を頭に振り掛けてお化粧をすると、美味しそうなシュークリームの出来上がり♪
2つお皿に乗せて、リビングで待つ一君の元へ・・・。
『一君が手伝ってくれたから、何時もより美味しそうに出来たよ!』
そう言うと少し照れた様に頬を染める一君が大好き!!
先に一君に食べてもらう。
さっくりとした生地、丁寧に作ったカスタードクリーム、一君作の生クリーム・・・・。
美味しくない訳が無い・・・・はずだけど・・・・。
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