DevilMayCry

□Mission02
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ダンテは迷っていた。





むろん道に、である。
廃館は迷うのには十分の広さはあった。



「くそっ、何処だここ」



書斎。
本が沢山の本棚に置かれている。
天井まで届くような本棚。ダンテはグルグルと書斎を探索する。




「……ん?」



床に落ちている紙切れを拾い上げるダンテ。
それは廃館の地図だった。
ダンテはやっと迷わずに済むと安堵して、近くの本棚に寄りかかった。



カチッ



なにかスイッチの音がしたかと思えば廃館はグラグラと揺れたが暫くすると揺れは収まった。



「……」



ダンテはさも気にして居ないような態度をとり、本をペラペラと捲り始める。



【ノアの方舟】
【7つの大罪】
【スパーダの地フォルトゥナ】
【テメンニグル】
【堕天使】


どれもダンテにとってはどうでも良いことであった。何を思ったのかダンテは
【ノアの方舟】と【7つの大罪】を、部屋から持ち出したのだった。







「は?」



書斎から廊下に繋がる扉を開けたダンテだったが、呆気に取られていた。
見たことのない、廊下だった。



「地形が変わってやがる」


廊下に足を踏み出すと、上から巨大な蜘蛛が、下りてきた。


「キモチワリィな」


リベリオンを握りしめ、蜘蛛達を兜割りしていくダンテ。最後の一匹を倒して、近くの部屋に行くと、そこは子供部屋だった。



「さっきも来たんだけどここ」



ダンテがため息をついた。どうしようか悩む。
そして、1つだけ変わったものが有ることに気づく。

先程まで止まっていた模型が、動いている。
行き止まりになれば反対へ、行き止まりになれば反対へ。ただただ行き来する。


「……きもちわりぃな」



次の瞬間、後ろのドアが開いた。


「ん?何処だここは」


金髪に白い鎧の様なものをきた、青年が立っていた。


「待てイーノック」



再び人が入ってきた。
黒い髪に赤い瞳。
炎の模様のついた黒いシャツを着た男性。



「誰だあんたら」



「ろっとぉ、私が見えてるのか」



「は?」



「私はイーノック。彼はルシフェル。貴方は?」



イーノックと名乗った青年が爽やかに笑った。
ダンテは一度目を見開き驚いたが、少しだけ嬉しそうにした。やっと会えた人間だったからだ。



「俺はダンテ」



「ダンテ、ここは何処だ」


ルシフェルの言葉によりダンテは肩を落とした。
館の人間だと思ったらしい。


「悪いが俺もわかんねぇんだ」



頭をガリガリとダンテはかいた。変わってしまった部屋だが、ただ変わってしまっただけで特に仕掛けなどはされていなかった。



「外にでる……か」



部屋から外に出れば廊下のはずが、そこには大きな講堂があった。



「部屋がかわった?」


イーノックが驚く。
ダンテが講堂の真ん中へすすむ。


チャキ


冷たく硬いものがダンテの後頭部に当たる。



「おいおい、物騒じゃねぇか?嬢ちゃん」



そこに立っていたのは
金髪に翡翠色の髪を持つ、中性的な顔の人物だった。



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