ギャラリー

□少女と鋸鮫
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「はい、どうぞ」

月の光が闇を照らす中、デッキの上で一人酒を飲んでいたその時、コアラが料理を盛った皿を持ってアーロンの前へと差し出した

「ふん」

それを一瞥していつもと同じ冷たい態度で接するアーロンにコアラは必死に皿を前にへと差し出す

「ほら、少しでも食べないと身体を悪くするよ」

そっけない態度にも諦めること無く前にへと出してくるのにアーロンは少々苛立ちを覚えそれを振り払おうと手を上げようとしたその時

「それが嫌なら一緒に食えってタイガーさんが言ってたよ」

その言葉にアーロンの手が止まった


…ああ、腹立つガキだ


憧れの大兄貴の名前を出してくるなんて…!


怒りから手を握り締め床へと静かに下すアーロンにコアラがあどけない表情で皿を前に置く

「はい、どうぞ、召し上がれ」

その言葉と共にニコニコと笑うコアラにアーロンは無言で皿を手に取った…


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