過去拍手

□だってボスだもん
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「おはよー、スクアーロ。」


「ん……誰だぁ…?こんな朝っぱらから……」

まだ眠気を纏う瞼を擦り、ベッドから体を起こしたオレが見たものは、早朝特有の弱い陽光と…

視界いっぱいに広がる“靴の裏”だった。



「な゙…っ!?」


目が覚めると同時に寄越された攻撃を紙一重でかわし、オレは自分のベッドにめり込んでいる足の主を睨み付けた。


「ゔお゙ぉい、ベルッ!テメェ、なんつー起こし方…」
「うししっ。蹴り入れる前に声かけただけでも良くね?それより今日、防災訓練だぜ?早く着替えて避難しろよ。」


それだけ言うと、ベルはさっさと部屋から出ていってしまった。


(そういや昨日ボスがそんな事言ってたなぁ。“明朝、防災訓練を行う”って…。)

そんな事を思い出しながら軽く身支度を整え、オレは自室を出た。

しかし、部屋の外へ出て来たものの…一体どこへ行けば良いのか。
よく考えたら、オレは防災訓練の詳細を何も知らされていない。


とりあえず、さっきベルから避難しろと言われたので、オレは非常階段を目指すことにした。





しばらく歩いて行くと、床にポツリポツリと丸められた白い紙がいくつか落ちているのが目についた。

「ん゙ん゙?なんだぁ、こりゃ…。」

普段から使用人による清掃が徹底されているアジト内に、こんなゴミが落ちているのはおかしい。
数からしても明らかに不自然だ。
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