過去拍手

□嘘のお返し
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図星を突かれたスクアーロは、目を左右に泳がせながら、慌てて話題を逸らす。


「テ、テメェはどうなんだぁ?」


「何が?」


「オレが…その…予定より、任務からの帰りが遅かったらだなぁ…し、心配とか…。」

「あら、私は心配なんかしないわよ?」


間髪入れずに私がそう答えると、スクアーロはがっくりと肩を落とした。


(あ…心配されたかったんだ…。)

その気落ちした姿を見ると、スクアーロには悪いけれど、可愛くて笑ってしまう。


「ゔお゙ぉい、笑うなぁ!」


「だって…貴方を殺せる程の相手なんて、この世界にいるの?」



「……いねぇ。」


「でしょ?心配する必要ないじゃない。」


そう言いながら再び笑う私をスクアーロは睨んでいたけれど…。

もしスクアーロの帰りが遅かったら、私は心配で心配で…きっと普段は信じていない神様に貴方の無事を祈るぐらい取り乱してると思う。


でも。
そんな私の気持ちは、今は貴方に教えてあげない。



私から貴方への…ささやかな嘘のお返し。






END

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