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□鮫、日射病になる
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「…っ、やべぇ…。」
今日は酷く暑い日だった。
ろくに水分もとらず、日中アジトの庭で一人修業をしていたオレは、強い眩暈に襲われ卒倒した。
どのくらいの時間、意識を失っていたのだろうか。
まだ重さの残る頭をゆっくりと起こして、オレは辺りを見回した。
すると…。
「な…っ!」
オレは思わず目を疑った。
そこは見渡す限り一面の氷の世界。
肌を刺すような厳しい寒さに奥歯をカタカタ震わせながら、自分がどうしてこんな状況に陥っているのか、オレは必死に考えた。
(一体ここはどこなんだぁ。確かオレは庭にいたはず…。まさか倒れた時に打ち所が悪くて死んじまったのかぁ?)
その時だった。
「やぁ。具合はどうだい?スクアーロ。」
「マーモン!テメェの仕業かぁ、これは!早く幻術を解けぇ!凍死しちまうぜぇ。」
「君は日射病で倒れたんだよ?だから冷やしてあげたのに…ひどいね。」
冷やすにも程があるだろーがぁ!
「まぁいいや。看病代、あとで僕の口座に入金しといてね。」
ゔお゙ぉい。
殺されかけといて金まで取られんのかぁ、オレは。