長めの夢 バサラ(♂主人公)

□向こうの人と初コンタクト
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「それでは次、私のことなんですが」

「癒し処の…み、都?」

「癒し処都忘れ、つまりは旅館です。私は現在そこの4代目の女将です」

「女将って…」

「代々神代軍の大将が十兵衛の名を継ぎ、都忘れの女将となるのです」

「へぇー」

「私は都忘れの女将兼神代軍の大将を務めさせていただいでます」

…ん?

「……軍?」

軍って言ったよなこの人、何?陸軍とか海軍とか?

「はい、私達の住む世界…戦国時代、と田中さんは仰ってました」


…戦国時代?


「まぁ確かに今は乱世なんですが。
…私達の世界と五十嵐さんの世界は別次元なんですが、歴史などが似ている部分も多いようです。
かの魔王こと織田信長が天下を狙い魔王が死ぬと覇王の豊臣秀吉が天下掌握を狙い…
今はその覇王も死にまた、乱世が始まっているのです」

???

神代さんの話す内容が俺の少ない歴史の知識とミスマッチしててまた頭が追いつかない

「そちらですと魔王が死に覇王が死ぬと徳川家康が天下統一をしているんだとか」

「…えぇ、俺の知る限りでは」

「そこがまた私達との世界との違いですね。あと大きな違いといえば…
まぁ実際に見ていただくほうが早いですね」

「え」

「え?」

「もしかして…俺、その乱世ってとこに行っちゃうんですか?」

「えぇ…田中さんから聞きませんでした?」

そういえば…




『しかしの、その世界が……で………なんじゃよ…』



…あぁ、思いだした



『しかしの、その世界が乱世で超危険なんじゃよ…』



そんなこと言ってた気がする

「はぁ…」

「大丈夫ですよ、極力私達は戦いません」

「へ?どういう…」

「私達は軍として生きているというより旅館の従業員として生きています。
まぁ軍というのは自己防衛としてですね。まぁ売られた喧嘩は全力で買いますが」

「へ、へぇ…」

「それに私達は忍ですし。あんまり天下に興味ないというか」

「え?」

「天下に興味は」

「その前」

「?私達は忍です…」

「そうそこ!」

「……?」

何言ってんだこの人みたいな顔されたけどそのままそっくり表情を返してやりたい

「…いませんでした?忍」

「諸説はありますし手裏剣とかありますけど…実際いたかどうかはよくわからないです」

「そうですか…ま、こっちには普通にいますよ」

「そうですか…」

だめだ、頭痛くなってきた








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