長めの夢 バサラ(♂主人公)

□薬の飲みすぎに注意
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※最初から裏注意




「あー…っ、ふ…ん…」

火照る体、吹き出す汗、咽るような甘い香り、漏れる熱い息

布団の上で体を縮めて天井を見る

見慣れない天井、ここは旅館から大分離れた裏山に近い離れ


こうなってしまったのは今日の朝がことの始まり



「先生、朝ですよー」

いつもどおり小梅さんが俺を起こしに来る朝

「ん…」

開かれた障子から朝日が漏れて脳を刺激する

「おはようございます」

「おはよ…」

体をなんとか起こしてみると

「……ん?」

何か体に違和感

「どうしました?」

「いや…ちょっと暑いっていうか、ボーっとする感じ」

「風邪ですかね」

部屋に入ってきた小梅さんが俺の額に手を当てる

「熱ある?」

「いえ、少し熱いくらいですが……そ、その…」

俺を見る小梅さんが目線をそらす、ちょっと変だ

「どうしたの」

「今日は…その、甘い香りが」

「香り?女の人には効かないんじゃ…」

「そうなんですが…」

どうやら小梅さんには匂ってしまうようで口元を布で隠す、ちょっと傷つく

「女将に聞いてきます」

「うん、お願い」

明らかに俺の体調がおかしいのは明白だし、これで仕事したら大変なことになるかもしれないし



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