長めの夢 バサラ(♂主人公)

□運命が変わる時
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「わしはな、田中十兵衛と言うんじゃが…お前さんは?」


俺がこの田中さんに会ってから全てが大きく変わったのだ






『都忘れへようこそ!』







俺の名前は五十嵐凛。按摩マッサージ師圧師だ

按摩マッサージ師圧師というのは…まぁあれだ、マッサージをすることで
肩こりとか腰痛とかを回復できるように促すのを生業としている奴のことだ

本来なら個人開業とか出来るんだが生憎俺はそーゆーのが苦手なもんで



「五十嵐ー佐藤さんから予約だぞー」

「あ、はい。わかりましたー」

大学で知り合った先輩の開業先である榊原院にお世話になっている


「はい、もしもしー…そうですね、では5時頃に伺います」


先輩からもらった電話を切って外出の準備する


「今日は4件な。気ぃつけてこいよー」

「うぃーっす」


俺の担当はお年寄りの方の訪問サービス

腰痛とかで困っている人をわざわざ病院まで呼ぶわけにはいかないと先輩が発案して俺が担当することになった

仕事道具が入ったトランクケースを持ち白衣を羽織って一件目のお宅へ向かう








「凛ちゃん。また頼むわね」

「はい、いつでもご連絡くださいね。それでは失礼しまーす」

本日最後の佐藤さんにマッサージしながらたわいのない話をして
少しお茶とお菓子をいただいて榊原院へ戻る










「あ、あのー」

榊原院へ戻る途中、信号待ちしていたら横から声をかけられた

「ん?何か?」

ちらっと横目で見てみると化粧で出来ているような顔した女性と清楚な感じの女
性、それになんとも活発そうな女性のグループだった

というかこのグループは何の集まりだ…いろんな意味で選り取り見取りだな

「あのー私たちこれからご飯食べに行くんですけどー時間があったら一緒に食べませんか?」

あぁ…またか

なんというか最近こんなのが多かったりする

しかも男女問わずだ

特に顔がいいとは思えないしむしろ榊原先輩のほうが顔がいいと思う

というかこんなのが嫌だからわざわざ白衣を着て如何にも仕事中です。
とオーラを出しているのになぁ…


「あー…俺まだ仕事あるからちょっと無理かな?ごめんね」

軽く謝るようにしてその場から離れるように走り去る





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