長めの話 太郎A
□アダルティーでムーディーでダンディー
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「すまなかった」
保健室にたどり着くや否や、俺と目が合った清ちゃんが頭を下げる
「え、おえ?せ、清ちゃん…?」
「風紀の奴から話は聞いた…写真もここで撮られたやつらしい、俺がきちんと周りを管理しておけば…こうなることはなかった」
「い、いや清ちゃんが悪いわけじゃないし…事故だよ、事故」
椅子に座らされた俺の前にすごく悲しい顔をしながら清ちゃんが救急キットを取り出す
「だからって…こんなひでー怪我させたんだ、俺に責任がある」
「あー…いや、この怪我は…」
「どいつにやられた、風紀みたいに粛清はできねぇけど…」
「せ、清ちゃん…」
「傷口にエタノールの代わりにタバスコ塗りこんでやるから」
「それ絶対痛い!!!」
「…それは、まぁ置いておいて、誰にやられた」
「えっと…」
清ちゃんは真面目に俺の顔から手当てし始める
「これは…その、暴走状態の俺を止めてくれたものでして…」
「は?暴走?」
「ふふふ…つい生徒4名ほどを殴り倒しました」
「そいつらについてはこっちが処分するから気にすんなよ」
「ウィッス」
燈夜も微妙に切っている指に消毒液をドバドバとかけながら絆創膏を貼っていく
「い、イケメン2人に手当てしてもらうなんてなんという役得…!」
「よし、頭には問題ねーみたいだな」
「メンタルも大分戻ってきたから変に気使う必要ねーぞ神戸」
「先生つけろクソガキ」
顔にガーゼとテープをペタペタと貼られてネクタイをシュルシュルと解かれ、って
「せ、せせせ清ちゃん何故!!なにゆえネクタイ!!!」
「あ?どうせ全身ボコボコに殴られてんだろ」
「そ、そうだけども…」
色々と流されることで有名になってしまっているような気がする俺は思わず身構える
「あのな…俺は下半身と脳が直結してるどこかのガキ共とはちげーんだよ」
「あ、なら安心だ☆」
「そもそも、お前に勃つわけねーだろ。ちっせーころから見てんだし」
「確かにそうだね」
ネクタイを解かれてボタンを外されシャツを脱がされて少し冷たい清ちゃんの手が俺の身体に触れる