長めの夢 うたプリ(♀主人公)B

□しばしのお別れ
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「えぇぇ!?無人島に島流し!?」

寮の談話室に音也の叫び声が響き渡る


「……ごめん…」

「奏が謝ることじゃねぇだろ」

「でもさ…」

「そうですよぉ、奏ちゃんは悪くありません」

翔が私の頭をポンと軽く叩いて那月が翔の手が離れた私の頭を撫でる

「しかし…さらに1ヶ月間奏の曲が聴けないのか…」

「それはかなりの痛手だね。レディの曲が聴けないのが残念なのは勿論だけど…」

「椎名さんの曲がいまだにユニットさえ完成していないということですね」

「……………うん」

明日から一ヶ月の間はみんなのユニットも、ソロも何も進めることが出来ない

「そろそろ春歌のソロとか完成しそうなんだけど…」

「ユニットはこの前僕たちも完成しましたねぇ」

「私も、カミュとの素晴らしい曲を歌うことが来ました」

「………どうしよ…」

「こうなってしまっては残っている手段はただ一つだな」

「聖川さん、何か策でも?」

「策と言うほどのものではない」

真斗が何か思いついたようで、私の手を取る


「奏、お前には無理難題になるかもしれない」

「え?」

「俺たちは奏の曲の完成を心待ちにするしかない」

「うん」

「だから、仕上げて欲しい」

「……ん?」

「俺たちのユニット曲、ソロの曲を全て…帰ってきてすぐ俺たちに聞かせれるようにしてほしい」

「…………」

「は、はぁ!?お前マジかよ!」

「あぁ」

「随分無茶を言うようになったね聖川…それじゃぁレディの休養にならないよ」

「本来謹慎処分を受けながらも作曲の許可は得ているのだろう、無人島で誰とも繋がりがない時だからこそ集中して曲が作れると俺は信じている」

「…………」

「しかし…それだと彼女がまた無茶してしまったら…」

「それは……」

「大丈夫だよ」

「奏ちゃん…」

真斗が握ってくれている手を握り返して真斗の顔を見る


「大丈夫。ちゃんと作ってみせる」

「……だが、お前の体調を管理するには」

「あ!いいことを思いつきました!」

突然那月がパン!と大きく手を叩いて嬉しそうに笑う

「ちょっと待っててくださぁい」

そしてニコッと笑ったと思ったらそのまま寮へとダッシュで向かった



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