長めの夢 うたプリ(♀主人公)B

□最高のプレゼントと最悪なお知らせ
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「……なるほど、話はわかったわ」

「………」

あれから社長から仕事の連絡もなく、外出の許可は出てるから美幸さんと幸三さんに街で会ってから今までのことを話した

昼時、少し強くなった日差しが和らぐ飲食店の中で

お父さんのこと、借金のこと、この前の仕事のことを


「何で連絡してくれなかったの」

「…………」

「まぁ…きっと私たちに迷惑掛かるとか、幸三さんがきっと払っちゃうから、って所だろうけど」

「……ごめんなさい」

「…怪我は、したの」

「…………まぁ」

「はぁー…もぉー…貴方という子は…」

「まぁまぁ美幸、奏もこうやって僕たちに話してくれただけ十分じゃないか」

「幸三さん甘すぎよ!!」

美幸さんが店の中ということを忘れて大声で幸三さんを叱る

というか、美幸さん元はと言えどモデルだし、有名な方だったからあんまり騒ぐと気づかれるんじゃ…


「奏は自分なりに考えて行動したんだ。昔みたいに流されるままじゃないから十分だよ」

「そ、そうだけど…」

「今回は、ちょっと問題が大きすぎただけさ」

「…でも、早乙女さんがお金を支払うなんてねぇ」

「彼なりに考えがあるんじゃないのかな、例えば……奏をアイドルにさせるとか」

「ぶっ」

幸三さんのとんでもない発言に思わずウェイトレスに出された水を拭き零す

「や、や、やめてよ…冗談じゃない…」

「はは、奏がこんなに動揺するなんてね」

「アイドルの奏も素敵だと思うわよ?」

「ストレスで死ぬ…」

「だろうね、アイドルはたくさんの人と関わるし色んなジャンルの仕事があるからね、刺激がかなり強い」

「カメラに映るだけで疲労するんだからまぁしばらくは無理そうね」

「しばらくとか…絶対そんなことないから、無理」

「じゃぁその話はまた今度にして…ご飯頼もうか」

「そうね、奏が家に帰ってこないからみんなでご飯なんて久しぶりだわ」

「えっと……私完熟トマトのパスタ」

「デザートは何にするの?」

「んー……そこまで多分お腹空いてないからいい」

「私の一口食べる?」

「うん」

「じゃぁ注文しようか」




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