長めの夢 うたプリ（♀主人公）③
□間違いさがし
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カタカタカタカタ……カチ
「……ふぅ」
出来上がった曲を応募先のアドレスに送信する
あれからもう何日か経ってモチベーションも戻ってきたし顔の怪我も治ってきた
「…あ」
そういえばセシルがしばらく地方ロケで帰ってこないって言ってたな…ユニットもソロもメロディーだけは完成してるから渡しに行かないと
コンコン
セシルたちの部屋の扉をノックして返事を待つ
「…………いないのか？」
中からセシルが出てこない、もうロケに行ってしまったのか？
ガチャ
「あ」
「何の用だ」
中から出てきたのはセシルではなくカミュ先輩、足元に犬がいる
「えっと、セシルは…」
「奴はバラエティーの収録だ」
「…そうですか」
「奴は帰宅後にすぐに長期のロケ準備をする。話す暇はそう無いぞ」
「あ……じゃぁ、これを」
眉が寄っているカミュ先輩にセシルのソロの楽譜とユニットの楽譜を渡す
「これは何だ」
「セシルのソロとユニットです。先輩のはこっちで…」
「…………」
「………あの…」
先輩が受け取ってくれない、何か失礼なことでも言ったっけ？
「それは完成品か」
「完成品…になると良いんですけど、まずは二人にこの曲を気に入ってもらえたら…」
「気に入るも何も歌うのが俺の仕事だ。これで決まりならこの曲を完成させろ」
「……セシルにも感想を聞きたいので」
お願いします。と半ば強引に先輩に押し付ける
「…貴様の仕事は捗っているのか」
「え？まぁ…そうですね」
「ならその調子で俺たちの曲を完成させろ」
「セシルの感想をもらって、仕事が一区切り入ったら……必ず」
「…なら、さっさと済ませてこい」
楽譜を受け取ってくれた先輩は少し勢いよくバタン、とドアを閉める
「……よし」
仕事の続きをしないと