短編

□白澤的光源氏計画
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「君は僕のことだけ見ていればいいんだよ。…君の世界には僕だけ。僕好みの服を着て、僕好みの髪型にして、僕にだけ甘えてくれればいい、わかる?」

「はい…」

「手始めに、僕のことは白澤様とお呼び」

「はい、白澤様」



悪趣味だ、と誰かが笑う。
それでも構わない、君が傍にいてくれるなら。
君の世界は僕を中心に廻ってるんだ、なんてどれだけ素敵なことか、君にはわかるかい。



「わかりませんね!全く!」

「桃タロー君、つっこみにキレが出てきたんじゃないの。痛いんだけど」

「それどころじゃありませんよ、まだ見た目十もいってないでしょう?何を教え込もうとしてるんですか!」



と言うか、どこから連れて来たんだよこの人。

桃太郎の顔から滲み出る呆れと落胆。
それもそのはず、今、白澤の膝にちょこんと座っているのは、八つを過ぎたばかりだと言う幼さたっぷりの女子だからだ。


「何って…ナニに決まってるでしょ、今更だなあ」

「潔過ぎてつっこみが追いつきませんよ!」

「…まあ、いろいろあってね、引き取って来た。将来は僕好みのいい子になるよ、絶対」




だってこの子には僕しかいないんだもの。
僕だけに従って、僕だけに愛されてきっと今まで合ったどの女よりも、数倍いい女になるね。


「とりあえず、髪を切ろうか。そしたら服も変えて、化粧して。…早く僕の理想の女になって驚かせておくれ」




そしたら…
夜は乱れた姿を僕にたっぷり見せて。
気持ちいい事も僕の気持ちいい所も全部教えこんであげるから。



「白澤様」

「うん、似合うよ。思った通り」




さあ、僕の手の平で踊って。







白澤的、光源氏計画。
(ん、っ…やあ、あっ…あ、んっ…!)
(まだまだ、これからだから。耐えてね)
(ひあっ…!は、く…たく…さ、まあっ…!)



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