短編
□おかえり、マイヒーロー!
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「君の悪事もここで終わりだ!観念したまえ!スカーイハーイ!!!」
「でたー!KOHスカイハイ!華麗に犯人逮捕でポイントゲットだー!!」
今日も元気に人助け。
テレビの前で肘をついて笑いながら、貴方のことを考える。今日は何時に帰るのかしら。
ほとんど毎日、世のため人のために頑張る彼のおかげでテレビのHDはスカイハイでいっぱい…もう、どうしてくれるのかしら。
ジョンの散歩とパトロールが日課の彼、私は今日も彼を待つ。
「ありがとう!そしてありがとう!」
「スカイハイ、今日の活躍も素敵でしたね!…ってちょっとちょっと!!どこ行くんです?!」
テレビではインタビューされてるスカイハイが映しだされてる…少し様子がおかしいようだけど。
「ああ、すまない!急いでいるんだ!早くしなければ寝てしまうかもしれない!」
「え?なんですか、誰がですか?!」
「もちろん!私の愛する人さ!」
ぶっとコーヒーを吹き出した。
テレビでなんてこと言ってくれたの、あの人!
画面には飛び立ったスカイハイ…カメラマンが一生懸命ズームで追いかけている。
私は完全に赤面しながら両手で顔を覆った。
寝ないで待っててあげるから早く帰って来て下さい。そしてせめてヒーロースーツだけは脱いできてくれますように。
「…明日はきっとトップニュースだろうな」
おかえり、マイヒーロー!!
(ただいま!そしてただいま!!)
(おかえり、明日は大変かもね)
(何がだい?)
(スカイハイの恋愛騒動で)
(いいじゃないか!公認で!それでダメなら結婚しよう!)
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