短編2
□ちょっとやらしいこと
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ベッドの上での彼は…すごくイジワルだ。
広いキングサイズのベッドを容赦無く軋ませて、私の両手を縫い付ける。
普段と違って眼鏡をかけていないから、顔がものすごく近いし、セットされてないさらさらの髪が私の頬を滑ってくすぐったい。
ちゅっ、ちゅ…と音をたてながら顔中、いたるところにキスされて、羞恥で頭がパンクしてしまいそうだ。
「も…、やで、す…っ」
「嫌?どうして?」
「やあ…恥ずかしい…」
赤い顔もかわいいよ、どこまで俺を魅力すれば気がすむんだろうね。そう耳元で囁かれて、びくっと体が跳ねる。
この人の声には媚薬でも含まれてるんじゃないか…それくらい腰にくる声だ。仕舞いに首筋を舌先でなぞられて、自分とは思えない声が出た。
「っ…ふあ…っ!」
「かわいい…、もっと声聞きたい」
「ふ、う…っ」
「唇噛んじゃだめだよ、」
やっと両手が解放されて顔を覆うと、ちゅっとおでこに口づけられて、反射的にいやいやと首をふった。
「ちょっといじめ過ぎたかな?」
「…慧さん、いじわるです…」
「ごめん、ごめん。あんまり可愛いからついね、でも止められそうにもないから覚悟して」
俺、結構しつこいんだ。そう言って降ってきた深いキスを受け入れた。
長い夜でも足りない。
(君を欲してるから)
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▽一周年記念がこんなんですいません。
裏書いたことないので、寸止めになって仕舞いました…。
来年はちゃんとした企画とかお題とかやりたいなと思います。
読んで下さってありがとうございました。
0830 時貴