KRR
□明日こそあなたは僕のもの。
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またあの赤ガエルが軍曹さんに近づいてるです…。
抹殺したいです暗殺したいです。
でも…軍曹さんに嫌われるのが怖くて出来ないです…。
なんて。
「言ってられるかぁぁぁあ!!」
「ぎゃああああああ!!」
「わー、タママ二等兵ったらかっげきぃー」
「軍曹さーん、凄いですか?凄いですかぁ?」
「あ、うん、すごいすごい」
「わーい!軍曹さんに褒められたですぅ!」
赤ガエルを排除し終わって、ようやく僕と軍曹さんの熱ーいラブラブタイムが始まる。
ももっちにもらった最高級のおやつはもちろん、軍曹さんの大好きないきなりだんごやスターフルーツも取り揃えました。
「ゲロッ!やっぱりスターフルーツさいこー!」
「ぐんそーさーん。おいしいですか?」
「おうともよ」
無心でおやつを口に放り込んでいく軍曹さんのほっぺをつつきたい衝動に駆られた。
可愛い…突っつきたい…可愛い…撫で繰り回したい…。
「はぁはぁ…軍曹さん超かわいいはぁはぁ…」
「ちょっとなんか言いだしちゃったんだけどこの子!目がいイっちゃってるよ!!保護者!保護者はいないのかね!?」
「残念ながら僕は軍曹さんの保護者ですぅ…主に夜、のっ!!」
なんとか軍曹さん(のほっぺ)に手を出そうとするのを押さえていると加減のない拳が後頭部に振ってくる。
どうせまたあの赤ガエル…と思ったら、そこにいたのはいつの間に来たのかすらわからないドロロ兵長だった。
おイタは止すでござるよなんてのほほんと言われたけどそんなことで止まる僕じゃないです。
軍曹さんのためなら火の中水の中あの子n
「言わせるかぁぁぁぁぁ!!!」
「ぐふっ!?」
「おんや?ギロロ君はタママのタママインパクトで吹っ飛ばされて行ってはいけない場所に逝ってたんじゃ?」
「あの程度で誰が死ぬか!」
「何するんですかぁもう!ギロロ伍長の馬鹿が移っちゃいます…」
「いい度胸だな貴様目を食いしばれ」
あーあーもう躍起になっちゃって。
何処からともなく銃を取り出した赤ガエルをシカトして、スターフルーツを頬張っている軍曹さんの可愛いほっぺたをつつきにかかる。
ちょうど軍曹さんの陰に隠れてるからどう頑張っても赤ガエルは僕に攻撃できない。
銃を構えたままピクリとも動かない赤ガエルを横目に見て、軍曹さんのほっぺに付いたスターフルーツを取ろうと指を伸ばした。
耳元で、何かが通り過ぎていく音がした。
「ぎゃああああああああ!!!」
ちゅどーん、なんて可愛い音じゃ表現しきれないような爆音ととんでもない爆風で赤ガエル…ギロロ伍長の姿が見えなくなった。
「………さようなら伍長…僕、あなたの勇姿は忘れません…」
「クーックック、一応成功したみてぇだなぁ」
「ちょっとクルル!危ないでしょー!吾輩に当たったらどうするつもりなのさ!」
「クックック。あたんねぇよ。ちゃーんとあんただけは避けるように設定してあるからな」
「ほー。そんなことができるのでありますか!みーせーてー!みーせーてー!」
「駄目だ」
「えー!」
「隊長殿、お口周りが汚れているでござるよ」
「ん、あんがとー」
実験台にされたギロロ伍長の冥福を祈っている間に、軍曹さんがクルル曹長の隣に移動してしまう。
その隣をすかさず陣取ったのはいつからいたのかもわからない、いつからいたのかもわからないドロロ兵長で。(大事なことなので二回言いました)
当然の様に取り出したおしぼりで軍曹さんの口元を拭いていくドロロ兵長を見ていると、クルル曹長の小さな笑い声が聞こえた。
「(残念だったなぁー。ギロロ伍長がいなくなった今、俺たちのタッグに勝てる奴はいねぇぜぇー)」
にたりと厭らしく口元を歪める曹長が見えていないのか軍曹さんとドロロ兵長はのほほんとした和やかムードを出している。
くっ…無自覚のドロロ兵長まで駒として使うなんてさすが参謀…!!
と言いたいところではありますが。
「僕にはとっておきのアレがあるのですよ…!」
「タママー。西澤さんが迎えに来たよー」
あの糞女タイミング悪すぎなんだよ!空気読めねーのか糞が!
「はーい、ですぅー」
「クーックック。とっておきとやらを出せなくて残念だったなぁ」
「えへへー、次までにはもっと精進してきますよぉ。じゃあ軍曹さんまた明日ですぅ」
「はいはーい、んじゃまた明日ーってことで」
「はぁーい」
軍曹さんからは見えないところでクルル曹長の足を思い切り踏みつけておいて、笑顔でギロロ伍長の亡骸を回収していく。
戦士は…負けを潔く認めなければならないんですよ…。
「なーんて」
今日は曹長の作戦勝ちってことにしといてやりますけど、明日は負けませんから!
【明日こそあなたは僕のもの。 終】
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