小説 デュラララ!!

□俺の存在理由
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どうして?



どうしても、頭の中にはその言葉しか浮かばない。




どれだけ願っても、目の前の現実は変わらない。




―――君ノ横ニ居ル女ノ人ハ誰?




楽しそうに笑いあっている君と一緒に歩いている女の人は一体、だれだろう?


俺といるときよりも楽しそうな君。
今日のデートも仕事があるからとキャンセルした君。


それは、仕事なの?




池袋の街中で、見つけてしまった。
見てないフリなんて、絶対に出来ない。


急に、目頭が熱くなる。
ヤバイと、思った時には既に目から涙が溢れている。
俺はわざとそれを拭わず、じっと君を見ることにする。


楽しい時間を過ごしている君は、もし俺を見つけたらどんな顔をするのだろう。
泣いている俺を見て、何を思うだろう。


歪んだ好奇心。
そんなことは分かっている。
駄目なことくらい、分かっている。



ただ、俺よりも優先された君ノ横に、嫉妬しただけ。



不意に笑いあっていた女の人が、此方をみやる。
俺の顔を知っているのか、ジッと俺の顔をみてくる。

不意に、その女は笑った。


「……!」



―――シズちゃんと一緒に。


こちらをシズちゃんが見て、その女と一緒に笑っている。
浮かんでいた、涙はきれいさっぱり消え去っていた。


何で、笑ってるんだ?
俺のこの姿を惨めだと思い、嘲笑っているのか?


カッと頭に血がのぼる。


俺は憤り、バッと視線を反らして反対方向へ走り出す。



悲しみではなく、モヤモヤとした悔しさの涙が滲んできたが、それを無造作に拭いさる。
さっきまではその場に居て、相手に自分を見てほしいと思っていた頭が、逆にこの場から早く立ち去りたいという気持ちしか出してこない。



全速力で街中を走りきり、俺は路地裏に逃げ込む。


逃げ込む?

そうか、俺はシズちゃんから逃げてきたんだ。
現実から。
事実から。

逃げるのは、弱者だ。
逃げるのは、負けだ。
逃げるのは、自分に非があるから。



悪いのは、俺?



俺は愕然として、その場にへたり込む。
路地裏には誰も居なく、俺を気にするものは居ない。

俺はそのまま体育座りをしてうずくまった。


また涙が滲んできたが、今回は放置し、空をみやる。
今日は、晴天でもなく曇天でもなく微妙な天気。
雨でも降ってくれればな。

そう考えている自分に嫌気がさしてまた頭を項垂れる。



「っはぁ……」



盛大にため息を突き、更に涙が滲むのを感じながら、ジャリという、地面を擦る音を聞いた。


物憂げに見上げるとシズちゃんが立っていた。


「………何?」


思った以上に冷たい声音の自分の声に驚く。
だが、当たり前だと解釈し、憮然の眼差しで見据える。
シズちゃんは、尚も笑っていた。
クスクスと。
無邪気に。


「笑いに来たの?」


語尾に怒りをのせ、言い捨てる。
それでも、シズちゃんは笑い続けている。
付き合ってらんない。
この場から去ろう。

逃げるのではない。
去るのだ。


無言で立ち上がり路地裏の奥へ歩く。


「手前ぇ何か、勘違いしてね?」


と、笑いながらシズちゃんが話しかけてくる。


「………どんな勘違い?」


―――俺の見間違いだと。




「俺と手前って付き合ってもいねぇよな?」





―――身体中の数ある呼吸がすべて止まった気がした。
実際、止まったのかもしれない。

それくらい、その言葉は俺の心に深く突き刺さった。

ヤバイ、泣きそう。
でも、我慢しなきゃ。
俺のなけなしのプライドが足を動かす。


「それくらい……分かってるよ。」


そのまま、ズルズルと足を引きずり路地裏の奥へ。
シズちゃんは追ってこない。
笑いながら俺を見てる。










どれくらい歩いたのだろうか?


回りは暗く、冷たい空気が辺りを包んでいる。


俺は泣いた。
たくさんたくさんの涙が俺の頬を伝う。


「うっ…ぁ…」


もう俺が生きていく意味が見当たらない。
死にたくはないけど、生きたくない。


もう俺に生きる価値がない。



おれはそのまま、むかいのビルにのぼる。
おくじょうまであがり、したを




「さよならバイバイ」



end.


―――――


うわぁぁぁ恥ずかしい!

これ、真面目に真面目に当たって砕けろ方式で何も考えずに思ったまま書いてったらあんな悲惨なことに……

シズちゃんが何であんな風なんかは私も分からないw

最初は「ヤキモチかよ?」ってハッピーエンドに行くはずだったのにw 可笑しいwww

ってかタイトルww 考える気ゼロですw


ここまでお読みくださりありがとうございます。

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