その他の2次創作
□クリス…マス!?
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季節は冬―――
「はーっ、今年の冬は冷えるなぁ…」
此処は奥州にある米沢城。
「はい。去年に比べても今年の寒さはひどいです…。」
部屋にある火鉢をつつく青年―――伊達政宗はブツブツなにか呟いたかと思うと、
バッと立ち上がった。
「真田幸村を呼ぼうぜっ!」
「…は?」
・。・。・。・。・。
前略、お館様。
某は今、険しい雪道を歩いております。
それは、一昨日の事―――
『旦那ー。奥州の独眼竜から来いっていう文が届いてるよー』
『政宗殿から?…何用か…はぁ…』
『え、どしたの?ため息とか吐いちゃって』
『いや…政宗殿といると胸が熱くなってくるから、あまり、行きたくないのだが…って何だ?にやにやして…?』
『い〜や♪でも同盟国なんだし行かなきゃね。』
『むぅ…』
…という所存でございます。
(くっ…!こんな時に限ってなぜお館様は上杉殿の所へ行かれたのかっ!!)
そう、信玄は今、上杉の治める地、越後へ行っている。
幸村は偵察だと豪語していたが多分…いや間違いなく
遊びに、だろう。
「くそっ…さっさと用を済まして帰ろう。」
あぁ…佐助の作る団子が食べたい。
―――4日後
幸村が奥州へ着いた。
「よう、幸村!よく来たな!」
「まったくでござる☆」
にっこにこの笑顔でそう言われ政宗はシュンと項垂れる
ような事はせずそのまま話を続ける。
「アンタを呼んだのはなぁ…実は今日、クリスマスなんだ。」
「…は?」
すかさず小十郎が幸村の耳に顔を寄せ囁く。
「…クリスマスっていうのはな、西洋が信仰しているキリストっていう神の
誕生日なんだ。それでその日は特別な日として、聖夜とも呼ばれている。」
大雑把に教えられ、頭の回転が速い訳でもない幸村は訳が分からなくなる。
「??それを何故某が…?」
「まぁ…平たく言えば、宴の日って事だ。」
「う…たげ?」
「んで、あんたを招待した。」
スッと指で指し政宗は、にやっと笑う。