優雅に読書
□RubbishGardeN
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―コンコン……
ガチャ…キィ…
「サラ様……朝です。そろそろ起きて下さい。」
ベットサイドで優しく声を掛けられ、私はゆっくりと瞼を開いた。
そこでは紺碧色の腰程まである長い髪を持つ長身の男が陶器が触れ合う音をならしつつ、サイドテーブルで紅茶の用意をしている。
「アッシュ…今日は懐かしい夢を見たわ。まだお父様がいらっしゃった頃の…でもあまり内容を思い出せないのよ。」
「夢は何かのお告げかもしれないですね…しかし良い夢を御覧になられましたね。」
私にほほえみかける彼の顔は、色白く生気を全く感じさせない。
「今日は何をして過ごされる御予定ですか?」
もうここで過ごすパターンなど決まっている。
「………今日は書庫で本を読んで過ごすわ。」