□第八話
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金色のウェーブした髪は腰ぐらいまでありそうだった。まるで、人形のような可愛らしさがある。

「わたくしが女王よ」
「え…?だって、貴方…」

アリスは女王を見る。

「子供、でしょ…?」

幼稚園か保育園に通っていそうな本当に幼い少女、その子が女王らしい。

「わたくしが女王なのっ!アリス」

ムキになって怒る所も可愛らしく、あどけない。

「そう言われてもなぁ…」

助けを求めるようにチェシャ猫と時計ウサギを見る。

「女王だよ」
「子供だよ?それも、五歳ぐらいの…」
「ですから、わたくしが女王なのですわっ!!」
「あー…うーん…」
「ありすぅ…」

ついには半泣きしてきた女王にアリスは慌てた。

「ご、ごめんね!女王様でいいからっ!」
「ですからわたくしが女王なのですわぁ〜」

嘔吐まじりに言われてアリスはもっと慌てる。



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