白
□第九話
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「なんなのよ…、貴方達は…」
女王は視線をアリスに戻した。蒼い瞳がジッとアリスを見る。
「アリス…、どうしてこの世界にきたと思う?」
「…分からないわ」
目が覚めたら、白と黒のタイルの床や壁しかなかった。
――――見知らぬ世界…
「わたくし達にはアリスが二人いますわ。あなたと…もう一人…」
「……その人が黒のアリス…?」
「えぇ…」
「その黒のアリスがどうかしたの?」
「…この世界から色を奪ったんだよ」
「猫ッ!」
女王がチェシャ猫をたしなめる。
「アリスはその失った色を探すんだ」
「………」
アリスは不思議そうにチェシャ猫を見る。
「さあ、アリス。失った十二の色を探そう」
「………」
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