外伝
□秘封倶楽部と現実の幻想
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「博麗神社に行かないか、ですって?」
「ええ、そうよ。」
今日もいつものカフェでメリーと雑談しよう、と思ったけどやっぱり止めた。1つの提案を投げ掛けた。
メリー「何で突然そんなことを言い出したの?」
蓮子「だってもうすぐ夏休みも終わるじゃない?折角だから普段はあまり行けない所に行こうと思わない?」
メリー「まあ、確かにそうだけど…」
以前二人で博麗神社にいったとき、メリーは境界が見えた、でもすぐに消えた、って言ってたもの。
私、宇佐見蓮子は能力?を持っている。「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今の場所が分かる程度の能力」よ。
私の親友、マエリベリー・ハーン、長いからメリーって読んでるけど。も、能力?を持っている。確か「境界が見える程度の能力」だった。でも私は最近の行動からして、メリーの能力?は「境界が操れる程度の能力」になっている、と踏んでいるわ。
だからこその提案だけど、それは隠しておく。
蓮子「折角の夏休み、思い出の1つくらい作っても良いんじゃない?」
メリー「ハア…そんなノリノリになったら蓮子私の意見聞かないでしょ?」
うっ…何か嫌なこと言われた…
メリー「確かに思い出作りには良いかもね。どうせ東京の辺りのオカルトスポット巡りの1つでしょ?」
蓮子「そ、そうよ。その1つに博麗神社が入ってるの。」
メリーはこっちの目を覗き込むように見てきた。
メリー「ふぅん…まあ良いわ。行きましょ?いつ行くの?」
蓮子「この日曜日はどう?天気も良いみたいだし、メリーも予定ないって言ってたじゃない?」
メリー「分かったわ。じゃ、9:00集合ね。良い?9:00よ。」
蓮子「それはこれから何回か言って。忘れるから。」
メリー「そうね、遅刻常習犯の宇佐見蓮子さん?」
蓮子「そんなこと言わなくったっていいじゃないの」
メリー「ふふっ。」
コーヒーを飲む。それからはいつものようにグダグダとおしゃべりを続けた。