外伝
□透華と三人の魔法使い
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「魔法を教えて欲しいだって?」
「ええ。」「そうよ。」「そうだぜ。」
あたしは外界の月曜日、水曜日、金曜日にあたる日は幻想郷でうろうろしている。ここの住民に会いに行くのと、外界にいても特にやることがないからだ。
今日はどこに行って何をしようか。風見幽香のところにでも行って弾幕ごっこでもするか、と考えていたときだった。
「お!こんなところにいたんだぜ!」
そう言って現れたのは白黒魔法使い、霧雨魔理沙。
「なんだい?」
魔理沙「お前に用が有るんだぜ。紅魔館に行くぜ!」
「ふーん。ならついていくよ。」
この魔法使いのことだ。大図書館にでも行く気なのだろう。あたしはついていくことにした。
そうして図書館に到着、ここに籠っている七曜の魔法使いと森の人形使いを合わせた三人に言われたわけだ。
咲夜「紅茶ですわ。」
時間を操れるメイド長が紅茶を4人分持ってきた。あたしは一口飲んでから、アプリコットジャムを入れてロシアンティーにする。この甘酸っぱい味が好きなのだ。
「で、なんでそんなこと言うんだい?皆種類は違えど魔法は使えるだろう?」
パチュリーは属性魔法、アリスは人形操術、魔理沙は攻撃的な無属性魔法。これらはあくまで「主に」なので、皆回復魔法や基本的な属性魔法は使えるはずだ。
パチェ「確かにそうだけど、あなたは大魔法を使えるらしいじゃない?」
アリス「折角だから何か教えて貰おうかしらと思って。」
「何かって言われてもねぇ…何を教えて欲しいんだい?」
あたしは基本的にどんな魔法でも扱える。防御、攻撃、撹乱、探索把握、身体強化、転移。もちろん属性や人形操術も使える。これらに当てはまらない特殊な魔法も。
魔理沙「攻撃的な魔法がいいぜ。」
「どのくらいのレベルで?」
パチェ「そうねぇ…あなたの中で一番威力のある魔法。」
とすると…あれか。
アリス「でもそれじゃ私たちが使えないかもよ?」
「ちょっとまってよ。」
あたしは魔理沙の額に指をあてる。
魔理沙「なんだぜ?」
「あんまり動かないでよ。」
魔法陣が展開される。
アリス「無詠唱!?」
パチェ「凄いわね…」
魔理沙の魔力量を読み取る。ふむ…これだけあればとりあえずいけるか?
指を放す。魔法陣は消えた。
魔理沙「何をしたんだ?」
「魔力量の読み取りさ。あんたでも大丈夫だから残りの二人も問題ないね。」
パチェ「それって結構面倒な魔法のはずなんだけど…」
アリス「それを簡単にこなすなんて、やっぱり凄いわね。」
「褒めてもなにも出ないよ。じゃ、教えようかね。」
魔理沙「実際に見るのは出来ないのか?」
魔法はイメージが重要なポイントの一つだ。実際に見る、というのは良い方法の一つ。
「見せても良いけど、外に出ないとね。図書館が吹っ飛ぶよ。」
パチェ「それは困るわね。出ましょ。」
あたしと3人は庭に出る。