外伝
□幻想郷の過去で…
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「うぐぅ…」
私、八雲紫はボロボロの状態で地面に横になっていた。もう手足も動かせない。
妖怪と人間を隔離するための大結界構想。それを邪魔させないために、私は様々な妖怪と出会っていた。
ほとんどの大妖怪は私に賛成してくれた。反対だった妖怪も私の力で捩じ伏せ、説得した。
だが、目の前の彼女を捩じ伏せることは出来なかった。それどころか私はかすり傷1つつけることも出来ずにやられた。
宵闇「ふん…様々な妖怪を上回る力と聞いていたが、この程度か…」
彼女は大結界構想に反対の大妖怪、空亡だ。名前はルーミアと言ったか。宵闇とも呼ばれていたはずだ。
始めに話を持ちかけた時、彼女は反対だと言うことを私に伝えた。
彼女が常に強者を求め、戦いを続けている、ということは有名だった。そして非情であり、負けた妖怪を殺してきたということも。
そこで私は戦いを挑み、私が勝ったら賛成してくれと言った。あまり戦いをしないが、強い妖怪としての名が知れていたのか、彼女はそれを受けてくれた。
負ける気など無かった。最初から本気で戦った。にもかかわらずこのザマだ。私は力を過信し過ぎたのかも知れない。
宵闇「残念だが、ここで終わりだ。じゃあな。」
彼女は剣を振り上げる。それを見た私は諦め、目を瞑った。