長編

□5■第V夜■
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『もー無理ぃ。発動できないぃ…。』


地面の上に大の字になって呼吸を整える。
既にイノセンスの発動は消えてしまっていた。





最近暇さえあれば彼と教団の森で鍛練をしているのだが、これでも寄生型。
消耗が激しい為、よくお腹が空くのだ。

アレンと何度か食事を共にしたけど、あれはダメ。
がっつきすぎて美しくない。

幸いな事にアタシは他の寄生型エクソシストより確実に少食だったりする。
普通にリナリーと同じくらい。


しかし厄介なことに燃費が物凄く悪かったりする。
1日に何度もお腹が空いて、最悪イノセンスの発動が出来ない。
糖分を接種すれば多少ましなので、任務中は飴を食べたりしている。






「…一時間な」
上から降ってくる声。
近くの木に凭れかかり、タオルで汗を拭うユウが放つ。




その声と同時に飛び起きて、了解!と食堂へ向かう自分ははしたないなぁってつくづく思う。
何より食事!って感じがヤだ。
昔は食事に執着なんてしていなかったのに、この神の結晶はそんなアタシを一変させた。






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