長編

□4■第U夜■
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■第U夜■
黒の教団壊滅未遂事件
















スイスから帰還後、全身の切り傷のせいで発熱し、
2日間寝込んでいたらしいアタシは久しぶりの食事を摂っていた。



と言っても具無しのリゾットと温めの紅茶と、
消化に良くない為1個だけの苺…。

治るものも治らない様な離乳食もどきを体内に入れ、
先日の報告書を作成する。



夕食の時間をかなり過ぎている為、食堂には化学班の連中がまばらに座っているだけで、
報告書作成に没頭できる静けさだ。










同行者、接触者、任務地、経路、イノセンスの奇怪及び形状、アクマとの戦闘報告…。

あと何かあったかな…と思い返していると、
ドガンと言う爆音とともに地面が揺れる。



『何事!?』



振り返るや否やリナリーを抱え、走ってくる化学班の連中が見えた。

しかしその後ろをついて来る、
足が何本もある奇妙な巨大ロボット。

唯一、見覚えのある某室長とお揃いの−しかも“K”とまで入っている−帽子が見えてしまい、
どうしようもない脱力感と眩暈に襲われてしまった。









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