長編
□9■第[夜■
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再度船から足が離れたのは、
紅い紅い雪が肩に降った時だった。
■第[夜■
「count down」
「エ、エクソシスト様!」
『行って!!』
まだ居たのか。
今は他人を気にしていられる程の余裕はない。
隣のマストへ移り、未だ柱にしがみついてる船員から距離を取った。
足場が悪すぎる。
ただでさえレベル3を相手した事なんて未だない。
ソレなのに2体も向かってくるとは。
両サイドから振り下ろされる日本刀と薙刀を、
右手に握りしめた刃で払い除けながら
不安定な足場を一瞥した。
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