緋色の欠片

□大事なひと
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空は高く澄み切っていて、買い物日和だ。

今日は遠い血筋にあたる、宇賀屋家の分家筋である言蔵美鶴と村から出たとことにある街へショッピングに出掛ける予定だ。

食材なら十分村でも新鮮なものが揃うが、年頃の女の子が着る洋服を買おうと思ったら、この村では不自由で、学校の友人も、やはり近隣の町まで足を運ぶ。

まぁ、季節にあった洋服が欲しいということで、美鶴と出掛ける事にした。

美鶴を誘ったのは、美鶴も和服だけではなく、洋服もきて欲しいと思ったから。
本当は琢磨も誘おうかおと思ったんだけど…


『女性の買い物に殿方を連れて行かれるのはどうかと思われます。女性の買い物は時間がかかりますし、鬼崎さんにも迷惑がかかるのではないでしょうか?』

美鶴にそう言われて、考えてみればそうかもしれないと思ったのだ。

そういうことで、美鶴と二人で出掛ける事に決まったのである。
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