その少女、陰陽を指し示す

□眠れる魂呼び覚まされし時2章
1ページ/4ページ



入学式から早くも、もう2週間経った

今日から部活動に初めての後輩が出来るんだ
嬉しいなぁ

僕は仮入部期間中は絶妙に用事や委員会が重なって
一度も行けなかったからなぁ
それが悔やまれる

そもそも文芸部は毎年入部者が少ない
僕は柔道部とか剣道部とか入りたかったんだけど
彰子も章子も文芸部一緒に入ろって言うから
文芸部に入部したんだよね〜


まぁ楽しい部活だから、いっか


それで今日は1年生が入ってくるから
珍しくミーティングをするんだ

いつも使っている何故あるか分からない
書庫という名の物置小屋という名の部室に彰子と章子と僕の3人で来た

一年生のとき、比古も文芸部入りたがってたけど
一個上の真鉄先輩に剣道部へ連れていかれたから
違う部活なんだよなぁ

「失礼しまーす」
「失礼します」
「………失礼します」

それぞれの性格を見事に表すかのような
元気の良い挨拶と行儀の良い挨拶と内気な挨拶だ

部室に入ると既に風音先輩がいた
後は顧問の氷知先生だ

氷知先生は体質のせいでアルピノだっけ?の色合いをしている
普通は気味悪がられるのかも知れないけど
イケメンだからか皆に好かれている

「風音先輩こんにちはー」

僕が元気よく挨拶するとか
風音先輩がふわりと微笑んで

「昌希ちゃんと彰子ちゃん、章子ちゃんこんにちは」

って返してくれた
この人、美人だから何をしても様に成るなぁ

「早速なんだけど今年の新入部員は二人よ」

風音先輩が切り出したのはやはり入部者のことだった

今年は二人かぁ
どんな子が来るかな?

僕が期待に満ちた目でワクワクとしていると
風音先輩が苦笑してスッと部室を出ていった


そして
新入部員を連れて戻ってきた


僕は吃驚したね

だって新入部員は男の子と女の子の二人で

内の一人は


あのとてつもなく可愛い夢見咲光映ちゃんだったのだ!
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ