さあ立ち上がれ!英雄よ!?_
□7
3ページ/5ページ
毎週月曜日の朝に行われる全校朝礼。
始業式が行われた体育館でやるんだけど、ウチの学校には体育館が3つあり、何処が何処だか覚えていないため、まだ日吉の隣をくっついている状態…。
「旭」
「何?」
「何があっても逃げるなよ?」
「はい?」
「逃げるなよ?」
「朝礼から?流石に朝礼からは逃げないよ…?」
隣に並ぶ日吉の意味深な発言の理由を聞くより先に始まった朝礼。
相変わらず校長は長い話しを聞かせてくれた。
後は先週大会で賞を取った部活や選手の発表、教師や委員会からの連絡事項がいつものようにあり、本来ならこれで終わりの筈だった。
が、司会をする生徒会役員から出たのは閉会の言葉ではなく、生徒会長からの連絡事項だった。
そして壇上に上がった跡部さん。
女子達がコソコソと色めき立っているのが分かる。
そうだよな。堂々と見れるんだもんな。
なんて考えていたら、跡部さんが口を開いた。
「最近、運動部の間では2−Fの編入生、旭絢彦の獲得合戦が行われているようだが…」
「お、俺?」
自分の名前が出て来た事に驚いたが、それよりも一斉に注目され、すこぶる居心地が悪くなる。
「そこでだ。旭絢彦は我がテニス部に入部させる事にした」
まさに急転直下。青天の霹靂。
「「「「「はああああああ!!??」」」」」
跡部さんから出た言葉に、俺を追いかけていた運動部員共々、俺自身も驚愕の叫びをあげたのだった…。
_