参謀様と私の愉快な毎日
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練習試合終了後。
ドリンクタンク等の洗い物を済ませれば私の仕事は終了。
「響子、お疲れ様。今日はありがとう」
「あまり役に立てなかったけど…」
「そんな事無いよ。とても助かったよ」
後光が…。精市くんに後光が射してる…!
「滝田」
「!」
微笑みながら歩み寄って来た柳蓮二に、今度は何を言われるのかと身構えた。
「そんなに警戒するな」
「するよ…」
これまでの経験でしない方がおかしいよ!
スッと持ち上げられた柳蓮二の手に、まさか殴られるのかと頭を庇うと…
「お疲れ」
コンと頭を覆った手に何かを乗せられた。
バランスを崩して落ちる感覚に、慌てて受け止めると…
「ジュース?」
それは私が最近お気に入りのパックジュースだった。
「え?え?」
「頑張ったから、駄賃だ」
いつもの意地悪な笑みで言われたのは、全く予想だにしなかった労いの言葉。
「お、鬼の霍乱…!?天変地異の前触れ!?」
こ、怖い!
「精市くん…、私、柳蓮二って分からない…」
「う〜ん…(飴と鞭の使い分けが上手いな…)」
【終】