参謀様と私の愉快な毎日
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練習試合は立海が圧倒的に強くて、対戦校は全く歯が立たない状態。王者の名は伊達じゃないようだ。
「はい、丸井くん、桑原くん。お疲れ様」
「おー!ありがとうな!」
「サンキュー!」
試合を終えた丸井くん、桑原くんペアにドリンクとタオルを渡すと笑顔で受け取ってくれた。
何か、朝から柳蓮二の黒さを体感したから、2人の笑顔が物凄い神聖なものに見える…。
「ちょっ、何で拝んでんだよぃ!」
「え?有難くて、つい」
「何だよ、それ!」
ありがたや〜、と拝んでいると2人は腹を抱えて笑い出した。それくらい有難かったんだってば…。
「丸井!ジャッカル!何を遊んでいるか!!」
「うわ!真田!」
「別に遊んでねえって!」
び、びっくりしたぁ…。
「滝田!お前もだ!!」
「す、すみません…」
私は真田くんに怒られるのは初めてだけど、これは怖い。皆が恐れている理由が分かったよ…。
「響子、俺にもドリンクくれるかい?」
「う、うん…!」
精市くんの呼ぶ声に慌てて駆けつけると、「大丈夫?」って気遣ってくれた。天使だ…!
「涙目になる程怖かったのかい?」
「精市くんの優しさに感動してるの…」
「滝田。お前は余程袋叩きに遭いたいらしいな」
「っ!ありがとう!精市くん!じゃあ!仕事に戻るね!」
悪魔の…鬼畜の囁きに、私は脱兎の如く逃げ出した。
何であんな神出鬼没なの!?
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