07/24の日記

15:51
死ぬということ。還るということ。
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私の家は、アパートです。
玄関を開けると、数段の階段があるのですが、数日前に、そこで、蛾が一匹、死んでいました。
虫が苦手なので、あまりまじまじと見るようなこともしませんでしたが、多分『綺麗』といえる死骸なのだと思います。
その蛾は、そのままずっと、そこに放置されていました。
何かに荒らされる訳でもなく、そのままに。

ある日、その近くでバタバタと音がしました。
それと共に、ジージーという音も。
見れば、そこには蝉がいました。
羽が傷付いたのでしょう。
バタバタともがいていました。
一晩経って、その蝉は、動かなくなっていました。

それからまた数日経つと、蛾の死骸が無くなっていました。
正確には、羽の欠片だけがありました。
枯葉のように、土のように、なった羽。
でも、階段を一段降りると、死骸はまだありました。
でも、少しずつ、朽ちて行っているようでした。
蝉の死骸は、まだ綺麗なまま、そこにあります。
でも、いつかはこの蛾のようになるのだと。
こうして、生き物は回帰していくのだと。
こうして、生き物は死ぬんだと。
そんなことを、考えさせられました。

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