なにもかも越えて、ギャモンがすき。2

□[聞いちゃいけない事だってあります]
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「離れて!」




そう声を上げた希に友は




「キーキー騒ぐなよ」


「うるさい!」


「お前がうるさいっての」


なんだかケンカ腰の2人。
カッとなった華麗は




「うるさいうるさいうるさい!!あんただって――」




そこで友に耳をふさがれ何も聞こえなかった






第52話[聞いちゃいけない事だってあります]






友が何か、華麗に言ってる


耳をふさがれてるから、何も聞こえないけど



やっと耳から手を離されて、顔の赤みも引いたから友から離れると、華麗が泣いてる。

そんなに泣き虫な奴じゃなかったハズだけど。

で、華麗をギャモンが慰めてる

華麗がギャモンに抱きついて、真っ赤になったギャモンはおずおずと華麗を抱きしめる。


……なんだ。


可哀想な女の子なら、誰でも可哀想で慰めて、抱きしめちゃうのかな。


そうだよね。
私だけが特別なワケじゃないし。

私は、一般人だし。

そーだよ




「そこまで言うこたぁねぇだろ」




ギャモンがそう言う


そこまでっていったい何を言ったのだろう?

ま、そんなこと、どうでもいいか。




「あー、はいはい。私が悪うござんした」




友よ。男の格好してんのに女口調って変だぞ。




「なら、ガリレオがソレ、持って帰ればいーだろ、俺は綺麗と帰るから。」




今度は男口調で言った友に手を引かれ歩く。

ま、ちょうどよかったかも

あの場にいたくなかったし




「ね、友。」


「何?」


「あの時、華麗は何て言ったの?」


「んー」




友は考えてから、ヒミツと男の格好なのにいつもみたいに女の子っぽく言った




「友ってば、キモい」


「きゃー!そんなハッキリ言わないでー」


「余計キモいよ」


「綺麗ってばイジワルだなー」




友のおかげで、少しだけ、元気になれた。







fin。


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