なにもかも越えて、ギャモンがすき。

□[嘘は人を殺すのよ]
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「あ、可憐!ギャモンの補習受けたんだって?凄いじゃない」


「あー、うん。…ねぇ、キュービック」


「ん?」


「この前、ギャモンの口から華麗のウソを言われたんだけど」


「ウソ?」


「そう、華麗の考えそうなくだらないウソ。」


「ふーん?」


「だから私の姉としてアイツに教えようと思うよ。」


「何を?」


「ウソは人を殺せるのよって」


「…可憐、死んじゃったりしないよね?」


「死なないけど、この場所の私は殺すわ。キュービック、少しだけ、手伝ってくれる?」


「…可憐は僕の友達でいてくれるんだよね?」


「もちろん」


「…分かった、協力するよ」


「ありがとう、キュービック」






第26話[嘘は人を殺すのよ]






屋上の扉がガチャリと開いてアイツが来たことを知らせる。




「お姉ちゃん、どうしたの?」


「久しぶりに話そうと思って」


「私もお姉ちゃんと話したいと思ってたんだよ」




近づいてくる華麗に止まれと言って華麗を見る




「ギャモンと結婚する約束したんだってね」


「え、…あー、あぁ…うん…。」


「おめでとう」




そうにっこり笑うと華麗は少し慌てて




「お姉ちゃん、あれはねー」


「ウソ、なんでしょ」


「え?」


「大丈夫。知ってるよ、華麗が考えて、ギャモンに言わせた小さなウソ。」




そうでしょ?と聞くと華麗は俯いた。




「あ、別に怒ってるワケじゃないよ?」




ただね、と続ける




「姉として教えてあげようと思って」




何を、と言いたげな華麗ににっこり笑顔のまま




「ウソは人を殺せるんだよ。」




それで小さめのナイフを取り出す。
華麗の顔が少し青ざめる。




「アンタのついたウソは人を殺せるウソだった。」




そう言ってニヤリと笑う。




「私を殺した罪にかられ苦しむがいい。」




そう言ってナイフを下に落として屋上の柵変わりの手すりに足をかけ、勢いよく、宙へと飛んだ。



後ろで「お姉ちゃん!」と叫ぶ華麗の声が聞こえたが聞こえないふりをしてにっこり笑い「ギャモンをよろしくね」そう言って私の体は重力にしたがい落ちていった




fin。




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