なにもかも越えて、ギャモンがすき。
□[所謂失恋と言うやつです]
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「お姉ちゃん?」
「…触んな。」
「え…」
「虫酸がはしる」
第22話[所謂失恋と言うやつです]
「華麗を泣かせたそうじゃねぇーか」
その日の5時間目が終わった時にそう言われた
泣いてたんだ。
どーでもいいけど
「姉ならもっと華麗を可愛がってやれよ」
「…。」
あーあ、ギャモンの口から出ちゃったよ
[お姉ちゃんでしょ?]
何がお姉ちゃんだ。
だったら逆に生まれてくれば良かったんだ
「ギャモン。」
「あ?」
「私は華麗が大っ嫌い。」
「お前―――」
「華麗をしたう人達も―――大っ嫌い。」
ギャモンがギョッとした顔になってた。
多分それは、この水のせいだね。
俗に言う涙だよ。
いつの間に流れていたのかその涙を拭う
「私にもう、構わないで」
そう言って背を向け歩き出した。
あーあ、なにやってんだろ、私。
ギャモンとせっかく話しできたのに。
「あれー、綺麗ー。どうした?」
頬に涙のアトの残る私に友は不思議そうに首を傾げた
「あー。これ?これは…」
そうだな、この涙は
「失恋かな」
だって華麗にギャモン、とられたのは変わりないし。
やっぱ失恋だよな
「へぇー。あのガリレオ?」
「うん。」
「ふーん。」
友はどうでも良さそうな顔で
「でもあんなに赤くなるくらいガリレオの事好きだったのにねー。」
そんなセリフを友が言った時、後ろに人影がいることに気づいた
fin。
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