なにもかも越えて、ギャモンがすき。
□[姉っ子]
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「ねぇ、可憐。」
「なに?キュービック」
「何で華麗のこと、嫌いなの?」
「うーん。別に隠すような事じゃないしなぁ」
第21話[姉っ子]
[華麗はさー。姉っ子なワケよ]
「見たかぎりね」
「だから嫌い」
「えー!?」
「そんな事」
「そんな事じゃないよ、友よ。」
アイツは私から全てを奪っていったんだから。そう付け足すとキュービックは首を傾げ、友は納得したような顔をした。
「アイツは私が大切にしていた物、人、全てを持っていった。それに、神に恵まれてるとしか思えない才能。」
「「それって嫉妬?」」
キレイに声を会わせて言ってきたが、違う。
「違う。生理的に無理なだけ。アイツ、私から全てを奪っておいてそれをどうでも良さそうに扱うし」
「それは確かに嫌かも」
「それにアイツは異常な程私が好きだから、キモい」
キュービックはうーんと考えた後
「確かにそうかもね」と言った
「何?アイツ何か言ってた?」
「うん。いっぱい言ってたよ[お姉ちゃんが][お姉ちゃんは]って」
「あー。キモッ」
呆れながらも何かヤバイ事言ってなかった?と聞くとキュービックはほんのり顔を赤くした。
「えっ…えっと……胸の…事とか…///」
また言ったのか
「やっぱりアイツ、ミンチにしようかなー。」
イチゴオレをじゅーっと吸ってぷはっと口を離すと視線を感じた
「もう戻ろう。」
きっとその視線は華麗のものだから。
「お姉ちゃん」
やっぱり華麗だった。
華麗を無視してスタスタと歩くが、華麗が私に止まって欲しかったのだろう。
私の手をとった
その瞬間に背筋がゾワリとして直ぐ様手を離した。
「お姉ちゃん?」
fin。
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