なにもかも越えて、ギャモンがすき。

□[おいかけっこ。]
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一応学校には来た。


昨日は補習を受けずにすんだ
何も言われていないので普通に教室に入って自分の席に座っ―――




ガラリ




「綺麗可憐!」




私の名が教室に響きわたってほんのり耳を赤くなったのを感じて、私は廊下へとダッシュした






第11話[おいかけっこ。]






私は今、壁に背をつけて息をととのえた
私を探し回る彼に見つからないように



遠目で見るだけで少し心拍が速くなる

名前を呼ばれただけで耳が赤くなった




だから。無理。




息をととのえ終わって、ここにいたらいずれ見付かる、そう思い走り出した




「あ!」




私を見付けたギャモンは勿論追いかけてきた




「テメェなんで逃げやがる!」




私を追いかけながら聞く彼に、そんなの追いかけて来るからだろと言いたくなる。




「それに何で俺ん時だけ補習サボるんだ!?あ゙ぁ?」




怒ってらっしゃるー!


とにかく、とにかく無理、

精神的にも、肉体的にももう無理だと思っていたら唯一の助け口がっ!




私は勢いよくそこに入った
流石に彼は入ってこない

だって女子トイレだもんね



安心してチャイムがなるまでトイレにこもってた。




[次は絶対に捕まえてやる!]




彼はそう叫んで、去って言った





とりあえず今日は生き延びた




fin。



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