なにもかも越えて、ギャモンがすき。
□[おいかけっこ。]
1ページ/1ページ
一応学校には来た。
昨日は補習を受けずにすんだ
何も言われていないので普通に教室に入って自分の席に座っ―――
ガラリ
「綺麗可憐!」
私の名が教室に響きわたってほんのり耳を赤くなったのを感じて、私は廊下へとダッシュした
第11話[おいかけっこ。]
私は今、壁に背をつけて息をととのえた
私を探し回る彼に見つからないように
遠目で見るだけで少し心拍が速くなる
名前を呼ばれただけで耳が赤くなった
だから。無理。
息をととのえ終わって、ここにいたらいずれ見付かる、そう思い走り出した
「あ!」
私を見付けたギャモンは勿論追いかけてきた
「テメェなんで逃げやがる!」
私を追いかけながら聞く彼に、そんなの追いかけて来るからだろと言いたくなる。
「それに何で俺ん時だけ補習サボるんだ!?あ゙ぁ?」
怒ってらっしゃるー!
とにかく、とにかく無理、
精神的にも、肉体的にももう無理だと思っていたら唯一の助け口がっ!
私は勢いよくそこに入った
流石に彼は入ってこない
だって女子トイレだもんね
安心してチャイムがなるまでトイレにこもってた。
[次は絶対に捕まえてやる!]
彼はそう叫んで、去って言った
とりあえず今日は生き延びた
fin。
.