Short Novel

□隠し事
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「不安がってばっかじゃ何も始まらないし終わりも告げないアル。
恐くても、土方はお前の恋人アル。真っ正面からぶつかっていってみろヨ
頑張れば勇気は報われるネ
それとも、勇気がないまぬけ者アルか?」

暴言だが、ちゃんとした言葉
神楽は多分銀時との事を思い出して言ったのだろう。
彼女もまた、銀時の隠し事をしていたときに沖田と同じ事をしていたのだから

それを理解したのか、沖田は笑みながら

「ありがとうございまさァ。」

と神楽に御礼を言って走って行った

そう
土方の元へ‥













――バンッ

副長の部屋の障子を沖田が強く開く

「‥総悟か。静かに開けねェと壊れる」

土方は仕事時間が終わったにも関わらず、一枚一枚書類を見ていていっこに沖田を見ようとしない

沖田は拳を強く握りしめ、神楽の言葉を思い出して勇気を出した

「土方サン‥俺に何を隠してんでィ?」

その時、土方の手が止まった

やはり図星だ
何か俺に隠し事をしている

沖田は確信した
土方は沖田を見ず、目を書類から写さないで

「‥‥隠し事なんてしてねェよ」

「嘘つき」

沖田は即答してから土方に口づけをする

「‥んッ‥‥何すんだっ!」

土方は沖田の肩を押して距離をとる

「土方サン、俺に隠し事してる。話してくんなきゃ此処を離れやせんから」

沖田は真っ直ぐと少し頬を赤らめた土方を見た
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