Short Novel
□隠し事
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「‥用件ってのはあの瞳孔野郎の事か?」
銀時は沖田の視線に気付き、パフェを食べる手を止めた
沖田は頬杖をつくのを止め、やっときた珈琲に砂糖とミルクを入れながら溜め息をつく
「旦那は勘が鋭いですねィ。‥その通り、土方サンの事で相談したい事がありまさァ」
スプーンで砂糖とミルクを掻き交ぜながら銀時を見る
銀時はめんどくさそうな顔だったが、パフェを頼んでしまった以上、相談を受けなくてはいけなくなってしまった
「それは依頼か?」
「ただの相談でさァ。俺と旦那の仲でしょう?報酬は此処の奢りでさァ」
沖田は珈琲を一口飲み、話をし始める
「‥土方サンが隠し事をしているんでさァ」
「隠し事?あんな奴が隠し事なんて出来んのかァ?」
銀時は半分ふざけたように問うと沖田に睨まれた
「あ‥うん、ごめん。銀さんが悪かったって。そう睨むな;」
「‥旦那はいいですよねィ。悩みなんかないみてィで」
「なっ?!銀さんだってなぁ、悩みぐらいあるぞ!」
「例えば?」
「たっ例えば‥例えば‥金がなくて赤字だらけだっ」
「‥ハァ。旦那に相談しようとした俺が馬鹿だったさァ。お金は此処に置いとくから好きなだけ食ってくだせェ」
沖田は銀時に呆れたのか、溜め息を一つついてからテーブルにお金を置いて茶屋から出て行った
「沖田くん重症すぎてヤバェかも;」
銀時は沖田の後ろ姿を見送りながら呟いた