Twinkle...

□かわいい人
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そう、あれは8月の暑い日の事


額から流れだす大量の汗で髪は濡れ、辺りからは蝉の鳴き声がうっとおしい程耳に入る。

本日最初の任務も終わらし、俺はラジアータを目指し帰り道を歩いていた
「あっちー…」
本日の気温は32度。
痛い程の日差しがじわじわと俺の体力をむしとってゆく
はぁー、と大きな溜め息を漏らしながら足元に転がる小石を蹴って気を紛らわす
コン...
カランカラン...
コーン...
カランカランカラン...
蹴れば蹴るほど小石は何度も跳ね、素朴な音楽を奏でる
たまには、こんな遊びも新鮮でイイ。

コンッ...

「…あ」
強く蹴りすぎてしまい小石は川に落下。
ポチャン、という鈍く濁った音もすぐ後に聞こえた。
あーぁ。と舌打ちをし、腕で額の汗を拭き取る。

…ん?
気づけばラジアータ前の橋まで来ていたのか
やっと着いた。何時間かかってんだよ、畜生。


しかし今日は本当に暑い。
ラジアータに戻ってもまた任務が待ってるだろうし…
少しサボるか。と、道はずれに立つ木に寄りかかり腰を下ろす

重い瞼に大きなあくび。

嗚呼、寝むた…
「ジャックさん?」

「うわっ!!」

急に名前を呼ばれ、誰かと思えばフリージア。
(あービックリした。心臓飛び出るかと思った…ドキドキ)



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