新・紋章の謎 ルナティックプレイ記

□7章 紅の剣士
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ウォレン「…除菌が出来る…じょい…」

カチュア「あれ、ウォーくん!」

ウォレン「!か、カチュア、見ていたのか?」

カチュア「何、二軍で何してんのかなーって思ったら
皿洗いですかぁ〜。洗剤片手に鼻歌で…」

ウォレン「…鼻歌は歌っていない…」

カチュア「でも独り言言ってたでしょ?寂しいの?」

ウォレン「…俺はずっと一人で生きてきた…
寂しさなど感じた事はない…」

カチュア「またまた、中二病真っ盛りの台詞をー」

ウォレン「… これは本心だ…」

カチュア「しかしウォーくんの皿洗い、なかなかサマになってるよ。
良いお父さんになれるんじゃない?」

ウォレン「父だなど…俺は結婚するつもりはない…
あと…その呼び方をやめてくれないか…」

カチュア「えー?いいじゃん。
ウォレン君だからウォーくん」

ウォレン「…俺は、一応お前より年上なんだが…
普通にウォレンでいいだろう」

カチュア「いくない!」

ウォレン「わがままな奴だ…

…軍内では、カチュアは
マルス様が近くにいる時を除いて
真面目な人だというイメージで知れ渡っているようだが…
俺には理解できんな」

カチュア「だって、いつも真面目だと疲れちゃうんだもん」

ウォレン「…そうか…疲れるのか…」

カチュア「皿洗い手伝おっか?」

ウォレン「いい…お前は一軍なのだろう…
訓練でもしていた方が良いんじゃないか…」

カチュア「そうだねー」

ウォレン「…二軍にならないよう、真面目に訓練でもしたらどうだ。
マルス様のお役に立つのだろう」

カチュア「そう!あのオージェって奴が、強いからって近衛騎士任せられてんの!
ほんっと腹立つ!マルス様を敬う気持ち欠片もないのに!」

ウォレン「オージェか…
確か、300円を渡して『帰れ』とか言ったと思ったら、
『やっぱり帰られちゃ困る』と言い直して300円をまた取っていったあいつの事か」

カチュア「300円…ウォーくん箱アイス並の値段で売り払われるとこだったんだね」

ウォレン「まぁ、最近はあまり狩りをしていない…腕がなまっているからな。
俺が役立たずで二軍になるのも当然か」

カチュア「だから、私も頑張ってオージェより強くなって、
マルス様の近衛騎士に…あぁ…マルス様…

…っと、もうこんな時間。
とりあえず、訓練してくるから、皿洗い頑張ってねー」

ウォレン「ああ…それと…」

カチュア「ん?」

ウォレン「…疲れたら、いつでも来るといい」

カチュア「うん、分かった。ありがとウォーくん」

ウォレン「…だからその呼び方をやめろ…」


――――


サムトー「うーん、女の子いないなあ…
ナバールの真似する訓練でもするか…」

今宵の必殺剣は血に飢えておる…」

ラディ「うーん…こっちだったかな…」

サムトー「む、そこのお前…俺の剣を受けてみよ…」

ラディ「ほえ?」

サムトー「我が名は、『紅の剣士』ナバール…」

ラディ「そうか、ナバールさんか。
あれ?紅の豚ってどっかで聞いたような」

サムトー「剣士だ…」(あれ?あんまり驚いてないぞこいつ?)

ラディ「そうかそうかー。
俺はラディってんだ。よろしくな、ナバールさん」

サムトー「…よろしく」

ラディ「いやー、ナバールさんって名前はなんか覚えやすいなあ」

サムトー「…じゃなくて、今宵の必殺剣は血に飢えておるのだ」

ラディ「ん!?戦いか?剣術なら負けないぞ!」

サムトー「あ、待った待った」

ラディ「何だい?ナルーベさん」

サムトー「ナバールだ…っていうか、嘘だよ、嘘。
俺、サムトーっていうんだ。ナバールとは無関係さ」

ラディ「へ、そうなのか」

サムトー「しかし驚いたよ、
俺があいつの真似すれば、大抵の奴は逃げて行くのに、
お前は何にも反応しないな」

ラディ「え?だって、ラバーズっていう名前俺は聞いた事ないぞ?」

サムトー「ナバールだよ…
あんたナバールを知らないなんて…」

ラディ「うーん、どっかで聞いた気もするな。
でも、俺って物忘れ激しいから、忘れてただけなのかも」

サムトー「そ、そうなのか」

ラディ「うん」

サムトー「しかしだ、
今章のタイトルにもなってるぞ。紅の剣士、って」

ラディ「紅の剣士!俺の事か!」

サムトー「なんでだよ」

ラディ「髪の色的に紅だろ?」

サムトー「間違っちゃいないが…あんた、強いのか?」

ラディ「うーん、港町ワーレスで傭兵をやってた事はある」

サムトー「ひょっとしてワーレンの事か」

ラディ「そうそう、それ」

サムトー「ワーレンで傭兵か。なかなか腕が立ちそうだな」

ラディ「剣だけは忘れないからね!」

サムトー「といっても、俺と同様二軍になるんだろうけどな、お前も」

ラディ「暗黒戦争でも俺は一軍になった事ないなー、そういや」

サムトー「暗黒戦争に参加してたのか!」

ラディ「うん。でも、鋼の剣取られて永久に二軍だったけど」

サムトー「そうなのか。
まあ、ナバールがいれば事足りるだろうしな」


シーザ「あ、ラディ、こんなとこにいたのか」

ラディ「おー、マーニャ」

シーザ「せめて男の名前と間違えてくれ

ラディ「俺、道忘れちゃって、気づいたらこんなとこに」

シーザ「んな事だろうなと思ってたよ。で、この人は誰だ?」

ラディ「あ、この人はサバートさん」

サムトー「混じってる混じってる。俺はサムトーさ」

シーザ「サムトーか…ラディが変な事言ってたらすまん」

ラディ「俺何にも変な事言ってないよ!」

シーザ「信憑性の欠片もない」



オージェ「あ、二軍メンの方々」

ラディ「おー、確かあんたは…
ラーメン屋のオーシンさんだったか!」

オージェ「近衛騎士のオージェです…何ですかそのプージ使いそうな名前…」

―――


オージェ「とりあえずみんなの様子モニターを見ます。
先生…モニター直ったんですか?」

アンナ「ええ。ジェイクに直させたわ」

オージェ「ジェイクさん大変だな…つーかいるなら仲間に入ってくれよ…」

アンナ「軽く徹夜したらしくて、
『疲れちゃったからマーモトードに帰る』
とか言って帰っちゃった」

オージェ「死の砂漠に住んでるんですか…
蛮族同然ですね…」

アンナ「この前会ったときなんかいきなり、
『ホワチョ!ウゾルーフィヌ!!キョッキュラギョキョーッ!!』とか言ってきたから何かと思ったら、
間違えて砂の部族内の言葉で話してたらしいの」

オージェ「砂の部族テンション高いんですね…
というか砂の部族とふつーに交流してるあたりで…」

アンナ「ええ。面白いのよ。『ペットショップひりゅう』っていう、
はぐれ飛竜をペットとして売り出す店舗があったって聞いたわ」

オージェ「ペットショップひりゅうって
店名にまず異常が多すぎるだろ…」

アンナ「でも、飛竜捕らえるのは相当難しいから、
売り物を捕まえてきてくれたら1000Gあげるっていうサービスもつけたんだって」

オージェ「飛竜の店開いといて飛竜捕まえられないとか
何の為に店開いたんですか…」

アンナ「まあジェイクにはキラーボウがあったから、見事飛竜を捕らえたらしいわ。
そして飛竜を、自慢のウォーリアパワーで
なんとかペットショップひりゅうまで連れていったら、
『助かった!店を開いたのはいいが、飛竜を捕まえられなくて困ってたんだ』
って言われて1000Gもらえたんだって」

オージェ「もっと他に商売する方法はなかったんでしょうか…」

アンナ「でもその後、
店内でゴウゴウ火のブレス吐かれて家が全焼したとか」

オージェ「うわあ…必然の結果…」

アンナ「で、店長だったヨーデルさんって人は店たたんで逃げたんだって」

オージェ「ヨーデルが店長だったのかよ…」

アンナ「なんでも、エルレーンが店開いたっていうから
ライバル意識が芽生えたんだとか」

オージェ「まだエルレーン電器の方がマシだよ…」

アンナ「カダインって意外と商人魂持ってる人が多い国なのねー」

オージェ「限りなく魂の込め方を間違っていると思いますがね、両者」

アンナ「まあそんなことはともかく、とりあえず皆の様子モニター見ましょうかー」


―――

ゴードン『あれ?これはなんだろう』

オージェ「たけみつゲットです!要るのか要らないのかわかんない!」



アラン『む?これは何だ?』

オージェ「ものほしざおゲットです!またかよ!」

オージェ「今日は調子が良いぞ!」

アンナ「お、能力アップねー」

オージェ「守備と魔力があがった!」

アンナ「魔力コラ」

オージェ「守備上がったからいいじゃないですかー」


アンナ「さてと、じゃあ攻略しようかなー」

オージェ「はい!」

アンナ「と思ったけどそれは明日にしとくわ」

オージェ「ええっ!?明日ですか!?」


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