新・紋章の謎 ルナティックプレイ記

□6章外伝 傭兵部隊
2ページ/4ページ




マリア『マルスさま!』


マルス『いやぁー、君は本当に使える子だねー(キラッ)』

カチュア『そんな…私などまだまだ…』


マリア『マルスさま!私特訓しましたよ!』

マルス『マリア、今は進撃するスタメンの会議中なんだよ』

マリア『マルスさま!私も戦いに出してください!
おかげで武器レベルも上がりましたし、マルスさまのお役に立てるはずです!』

マルス『回復役はもう要らないよ(キラッ)』

マリア『いえ、必ずお役に立ってみせます!ですから…』



マルス『マリア、無音成長は僕の軍に要らないんだ』



マリア『…』

マルス『にしてもカチュアは使えるなあー、
この前の戦いでもステ上がり6ピンだったじゃないか(キラッ)』

カチュア『ありがたきお言葉…』


マルス『ほら、その杖だけ置いたら、さっさと出てった出てった。
リカバーなんて君には勿体無いよ』

マリア『…』



マリア『うっ… …あたし…がんばった…のにぃ…』


―――――
レナ(マルス様がクズすぎる…

マリア「それから私は、目的を失ったかのように…
二軍メンの待機してる天幕の辺りを、泣きじゃくりながらうろついていた…」

レナ「…」

―――――
マリア『うっ…ううっ…』

ドンッ

ビラク『なんだお前は…
危ないな、前を見て歩け』

マリア『あ…あの時の…び…ビラクさん…』

ビラク『泣いているのか』

マリア『…ビラクさん…私…頑張ったのに…
二軍に…なっちゃいました…』

ビラク『だろうな』

マリア『だろうなって!私、本当に頑張って…』

ビラク『世の中にはな、先天的な才能というものがあるんだ』

マリア『才能…私には…才能がなかった、という事?』

ビラク『わかっているじゃないか』

マリア『でも!でも…』

ビラク『諦めろ。
王女が戦闘に出るなど どだい 無理な話だったんだ』

マリア『…』

ビラク『…俺も、最初は納得できなかったよ。
でも、俺も、お前も選ばれなかった者なんだ。仕方ないね』

マリア『…』

ビラク『…泣くな、鬱陶しい。泣いても何にもならん』

マリア『… …』

ビラク『…不思議なものだな…俺は女が苦手だが、お前は平気だ』


マリア『…ビラクさん…
私、最初あなたに会った時から、ずっと感じていたんです…』

ビラク『ああ、俺もだ』

マリア『私達…
血よりも深い、【無音】の絆
で繋がっているんだって…』

ビラク『…』

マリア『…兄様と、呼ばせて下さい。ビラク兄様…』

ビラク『そう呼びたければ好きにするがいいさ』

―――――

マリア「…こんな事があって、私達は義兄妹になったの」

レナ「そ…そうだったの…
なんだか、感動できるような、できないような…


マリア「…それから、私が無音成長を出しても、にいさまは慰めてくれた。
2個以上ステータスが上がったら、褒めてくれた…」

レナ(なんて程度の低い褒められ方…)

マリア「まあ、最初の無音成長も結構偶然だったみたいで、
それ以外では実際結構ステータス上がったんだけどね。
技と幸運なんてバリバリ上がったんだから」

レナ(あんまり重要じゃないステータス…)

マリア「武器レベルがあった頃に比べれば、
私もまだマシな方なんだけどねー」




カタリナ「…」

マリア「レナは良いよねー。彼氏が良成長する人だもん」

レナ「…」

マリア「私達みたいな、出来損ないとは違うんだなーって」



カタリナ「あの…夕食、お持ちしました…」

マリア「あっ、仮面の人…じゃない!あなた誰?」

カタリナ「私はアイ… …カタリナといいます。」

マリア「カタリナね…」

レナ(とても優しい目…)

カタリナ「…出来損ないの気持ちなら、私にも分かります…」

マリア「えっ?」

カタリナ「私も…出来損ないですから…
いつも…怒られてばっかりで…」

マリア「何言ってるの…全然励ましになんないわよ」

カタリナ「え…?」

マリア「あなた、初期値は低めだけど『成長率』高いじゃん!
私はね、『成長率』すら低かった、選ばれない子だったの!
そんな私達に同情されても、微塵も嬉しくないわよ!」

カタリナ「そ…そうですか…」

レナ「マリア様、少し言動が…」

マリア「あっ…ごめんなさい。
でも…カタリナ、あなたが怒られようが知らないけど、
あなたは『出来る子』なんだよ?それを忘れないで」

カタリナ「…私が…出来る子…」

――――――


ゴードン「ぼくって威厳ないよね。ジェイガン様みたいな」

オージェ「ジェイガン様は威厳ありますね…
腰弱いですけど

ゴードン「ほら、ぼくって顔が子供っぽいし、なんか先輩っぽくないだろ?
下手したら君のが年上に見えるし。この前なんて、歩いてたら
『お前も頑張れよ』って言われたんだよ。
明らかに子供だと思われてるよ」

オージェ「そ、そんな事が…」

ゴードン「ノルンからも、先輩とは思われてないと思うんだよ」

オージェ「先生と呼ばれてたじゃないですか」

ゴードン「出来れば先輩が良かった…」

オージェ「そうなんですか」

ゴードン「そうそう、何故か女性からもよく声をかけられるんだ。
特にこの前なんか、『ボク、どうかしたの?』って聞かれちゃって…
軽くショックだったよ。
ボクではなく、ゴードンです、って言ったんだけど」

オージェ「何…そのテティスさんみたいな女性…」

アンナ「でも、ゴードン君は可愛いと思うわよー」

オージェ「お、ここでアンナさんがゴードンファンに」

アンナ「ファンというかね、
女性には誰しも母性本能があるのよ」

オージェ「そーなんですか…」

ゴードン「そのうち、パシリにされそうで怖いんだ。
オージェ、なんか威厳を出す方法ないかな?」

オージェ「威厳…ねえ…」

ゴードン「威厳出したら、『ゴードン先生格好良い!』って、
ノルンも言ってくれるような気がするんだ」

オージェ「なんかゴードンが
夢見がちなキャラになってる…」

ゴードン「何か方法ないかな」

オージェ「んー…威厳出さなくてもいいんじゃないですか?」

ゴードン「え?」

オージェ「例えば、ほら。あれを…」



セシル「今日はライアン君とお散歩♪」

ライアン「こ、こんな事してて良いのでしょうか…」

セシル「え?どうして?」

ライアン「だ、だって戦争中ですよ。訓練とかしないと…」

セシル「もう、そんなのいいじゃなーい。
それに、危なくなったらおねーさんが守ってあげるから」

ライアン「危機感ないですね…」

セシル「戦いなんて一軍の方々に任せときゃいーの!」

ライアン「本当に、大丈夫でしょうか…」

セシル「さて、それより行きましょ!」

ライアン「そういえば最近、
セシルさんユベロ王子ともよくいますよね」

セシル「んー?ライアン君、妬いてるのかな?」

ライアン「ち、違います!
僕はただ、ユベロ王子が心配になって」

セシル「んーん、ライアン君は可愛いねぇ〜。
大丈夫、おねえさんライアン君の事も大好きだから!」

ライアン「…」




オージェ「ああいう例もあると思うんです」

ゴードン「…ライアンはどうしてあんなに愛されるんだろう…
僕だって愛されたいのに…」

オージェ「行ってきたらどうですか?
セシルさんならゴードンくらい守備範囲でしょうし」

ゴードン「いや…そこは兄としての威厳が欲しい…」

オージェ「そうですか…」

ゴードン「でも、ノルンなら案外、『先生可愛い〜』
とか言いそうだしな…うん、一度甘えてみようかな」

オージェ「マジっすか…」

ゴードン「オージェ、ありがとう!色々と参考になったよ!」

オージェ「あ、はあ、それなら良かったです…」

―――

ジュリアン「Oh my ジュリアン…覚えてるかい…」

オージェ「あ、ジュリアンだ」

ジュリアン「お、マルス様おつきの…オージェさんか。
今俺は、外に情報収集に行っていたんだ」

オージェ「情報収集?なんの?」

ジュリアン「レナさんが今どこにいるか、の情報だよ…」

オージェ「レナさん…暗黒戦争の…」

ジュリアン「そう。ごろつきだった俺は、
レナさんのおかげで変われたんだ。
俺はどうなってもいいから、あの人の笑顔を取り戻したいんだ…」

オージェ「レナさんを取り戻したい…その気持ちは良く分かります。
暗黒竜では貴重なハマーン要員でしたしね」

アンナ「お前はそういう点でしか人を見んのか

オージェ「いやー、でも、
僕レナさんのキャラデザはちょっと苦手で」

アンナ「キャラデザとか言うな…」



ジュリアン「レナさんは、怪しげな暗殺組織に
さらわれたっていう情報が入ってるんだ。」

オージェ「何!!暗殺組織だと!!

ジュリアン「あ、ああ」

オージェ「そうか!レナさんのさらわれた暗殺組織が
カタリナたんの居る場所だったら、カタリナタンも救えて一石二鳥!!
よっしゃ!レナさんを探すのに協力しよう!!」

ジュリアン「ほ、本当か!」

アンナ「目的はやましいけど、
まあジュリアンに協力するのは良い事なんじゃない」


マチス「レナさん…?」

オージェ「あ、馬鹿兄貴」

マチス「ジュリアン、お前とは前レナを探そうと共に約束したな」

ジュリアン「マチス、そうだったな」

マチス「いや、でもしかし、心配なんだ…」

ジュリアン「俺だって心配だよ」

マチス「レナが今頃さらわれてどうしてるか…
考えるだけで夜しか眠れないし、
食事も一日三食しか喉を通らないんだ…心配だ…」

オージェ「アンタ本当に心配してんのか…

マチス「何を!妹を想わない兄なんていない!」

オージェ「そうですかね」

マチス「まあ、世界には、
長い間離れていて久々に会った妹を
ぎんの弓でズタズタに射る兄貴

なんてのがいるって聞いた事あるけどね」

オージェ「クレイン兄様…

マチス「本当、そんな奴血も涙も無い奴だよなあ。
妹に攻撃をしかけるなんて、兄として最悪の行いだぞ!」

オージェ「人の事言えんだろアンタ…

マチス「きっと、そんな奴は顔も、
滅茶苦茶醜い顔してるに決まってんだ!」

オージェ「少なくともあんたの4倍くらいはイケメンですが」

マチス「ああ、心配だ心配だ…
レナは今頃…捕らわれて、泣いているに違いない…
ああーっ!!頼む、レナ、無事でいてくれーっ!!!」




―――

レナ「あーっ、マリア様、そんな…」

マリア「8切り10捨て7渡し!はい私上がり!」

カタリナ「マリア様はお強いですねえ」

マリア「ふふん!なんてったってマケドニアの王女やってるからね!
大富豪なんてのは手馴れたものなのよ!」

カタリナ「大富豪手馴れてる王女ってのも
あんまり聞いた事ない
ですが」

レナ「革命起こしとくんだったなー…」

カタリナ「それじゃ次やりましょう!次!」ふんすっ

レナ「カタリナさん、良いんですか…?あなた暗殺組織の人じゃ…」

マリア「いいでしょー。カタリナ、次もあんたが大貧民よ!」

カタリナ「負けません!私は出来る子なんです!」

マリア「ステータスでは、私よりね。
でも、こういうゲームではどうかな?」

カタリナ「やってやります!」

マリア「…うはっ!やった!今回も最高の手札〜♪」

カタリナ「…ま、負けません…
ノルダを生きた私は…こんなのに比べたら…!」

マリア「やっぱり、私って運が良いのねー。この前なんて、レベルアップしたら
五連続幸運だけアップしたもん!
すっごく運が良いんだから!」

レナ「いや、
その現象自体はすっごく運悪いんじゃ…」

マリア「さーて、どう攻めようか?それじゃまず、はい!」

カタリナ「うぅ…いきなり縛り…」


レナ「…なんか
捕らわれてんのもそんな悪くないかも…」


次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ